ソーラーフロンティアが撤退したけど、保証はどうなるの?
経営状況が悪化してしまったみたいね。でも、保証やアフターサービスは継続されるよ!
ソーラーフロンティアが撤退!保証はどうなる?
日本国内の太陽光発電システム企業が撤退する事例は、しばしばあります。ソーラーフロンティアもその一例です。
ソーラーフロンティアの保証や将来はどうなるのでしょうか。
保証やアフターサービスは継続
ソーラーフロンティアで設置された製品の保証やアフターサービスは、今後も変わらず続けられます。CIS太陽電池モジュールの生産が終了しても、購入済みの製品については保証書に記載された内容が適用されるため安心してください。
さらにアフターメンテナンスも、引き続きソーラーフロンティアが担当します。追加費用は無料です。価格や評判に悪い影響が出ることは考えにくいでしょう。
万が一、保証やメンテナンスに関する問題が発生した場合は、販売店またはソーラーフロンティアのお客様サービスセンターに問い合わせることで対応を受けられます。
研究の目的を限定する
ソーラーフロンティアは、今後は研究開発を特殊用途に絞ります。人工衛星や自動車搭載用の太陽電池に焦点を当て、40年以上の研究実績を生かすことで競争力を維持しようとしているのです。
また、太陽光発電所のEPC(設計・調達・施工)やO&M(運営・保守)サービスに経営資源を集中させ、評価やリパワリング・リサイクルなどの成長分野へ進出する計画です。
これにより、ソーラーフロンティアは撤退後も持ち前の技術力を活かし、新たな市場で成功を目指します。そのため、お客様は保証やアフターサービスに関しても引き続きサポートを受けられると期待できます。
ソーラーフロンティアの経営状況
撤退により、ソーラーフロンティアの経営状況はどのように変化したのでしょうか。2つのポイントに絞ってご紹介します。
宮崎の工場は閉鎖された
ソーラーフロンティアは本社を東京都に構えていますが、宮崎県にも国富工場という拠点を持っていました。
しかし、その国富工場が2022年6月末に閉鎖すると発表されました。安い中国製品との競争により、生産が減少することが主な理由です。
従業員数は390人から140人へ縮小されるものの、出光興産グループへの転籍や出向により、雇用継続が図られます。この閉鎖により、ソーラーフロンティアは主力であった太陽光パネル生産から撤退し、事業の方向性の変更が採用されました。
株価は下がっている?
ソーラーフロンティアの株価は公開されていないため正確な状況は分かりませんが、2017年に107億円の損失が出ていたことから、2021年頃の経営は厳しかったと推測されます。
しかし、2023年3月から大手親会社の出光興産と、その子会社であるソーラーフロンティアが共同で太陽光発電設備からの自己託送サービスを開始しており、今後取引金額が増えることが予想されるでしょう。
この新サービスにより、経営状況は徐々に改善されることが期待されています。実際に株価が下がっているかどうかは定かではありませんが、新サービス開始に伴い、経営状況の向上が見込まれることで、投資家からの評価も上向きになる可能性があります。
ソーラーフロンティアは太陽光発電から撤退するものの保証は継続される
ソーラーフロンティアは太陽光発電事業から撤退しましたが、保証面に関しては継続されるため、購入済みの方は保証の心配をする必要はありません。
なお、住宅用太陽光発電の固定価格買取制度に関しては、10年経過後に買取期間が満了しますが、蓄電池を購入して出力するか売電先を探す必要があります。
太陽光発電業界の関連業者が撤退することは、産業全体の需要と機器製造メーカーの供給などの関係でしばしば起こります。
屋根などへの太陽光発電の導入は電気代削減や環境配慮などの面でメリットが大きいですが、検討されている方は理想を実現できるよう、性能や設置条件、企業の経営状況などを見極めて慎重に選びましょう。