HUAWEIのパワコンは中国製だから評判が良くないって本当?
HUAWEIのパワコンには、悪い口コミだけじゃなく良い口コミもあるのよ。特長やメリット・デメリットを解説するから、自分に合うかどうか見極めてみましょう。
HUAWEIパワコンの良い評判&口コミ
海外製、特に中国製は国産と比べて価格が安く、手を出しやすいイメージがあるのではないでしょうか。
太陽光発電の要といえるパワコンにおいても、中国企業であるファーウェイ(HUAWEI)製は価格の安さが魅力のひとつとして注目されていますが、HUAWEIのパワコンが人気なのはそれだけではありません。
設定が簡単だった
HUAWEIのパワコン設定簡単ネ!
スマホぽちぽちで連系完了ネ!! pic.twitter.com/ZAGdog2ZAz— 白川@PCたくさん作ってる (@hiruto200) October 25, 2021
パワコンとはパワーコンディショナーの略で、太陽光パネルが発電した直流の電気を一般家庭などで使える交流電気に変換する機械のこと。
太陽光発電を利用するにはパワコンの設定が必要。しかし、設定が難しそうと、導入を躊躇ってしまう人は多いのではないでしょうか。
投稿者も触れていますが、HUAWEIのパワコンはスマホで連係がOK。こうした操作のしやすさは、導入までのハードルを下げてくれる要素になります。
トラブルが少なく使い勝手がいい
HUAWEIのパワコンをより便利に利用するには、与えられる情報を鵜呑みにするのではなく、自ら必要な情報を取っていく姿勢も大切でしょう。
太陽光発電は一日の発電量の積み重ねが、重要なデータとなって反映されます。投稿者のようにデータをスマートに管理できれば、HUAWEIのパワコンのトラブル感知にも敏感になれるでしょう。
HUAWEIパワコンの悪い評判&口コミ
HUAWEIのパワコンは日本でも多くの人が利用しているため、口コミの件数が他社のメーカーに比べて多い傾向があります。
口コミの件数が増えると、それだけ悪い口コミも目立ってしまうもの。
単に「HUAWEIのパワコンは悪い口コミが多いから、性能が低いのでは?」と思わず、悪い口コミの内容をしっかりと読み解いていく必要があるでしょう。
停止していたうえに自動復帰が無効となっていた
ファーウェイパワコンの発電所、半分くらいのパワコンが停止してました。
気づいたのが、1ヶ月後です😂
初期設定では、自動復帰が無効となっているそうなので、ご注意下さい。#太陽光#HUAWEI#パワコン pic.twitter.com/TRTOJv743h
— NKE (エヌケー) @太陽光✕TMF✕投信積立 (@NKE52388493) January 19, 2022
太陽光発電システムは、災害など何らかのトラブルで停電が起こった場合、停電が復旧後にパワコンの電源も自動でONになる自動復帰機能が備わっています。
しかし、投稿者の投稿内容では、HUAWEIのパワコンは初期設定では自動復帰機能が無効になっているとのこと。気づくのに遅くなるほど、その分の売電収入が0になってしまいます。
長時間の停電後であれば、「パワコンは自動復帰しているだろうか?」と気になって確認する人は多いでしょうが、一瞬だけの停電では「すぐに自動復帰するだろう」と流してしまうケースが多いかもしれません。
停電の規模に関わらず、パワコンの電源が自動復帰しているか必ず確認するようにしましょう。
出力がMAXにならない
うちのHuaweiパワコン
出力がMAXにならないのなんとかしたい。電圧上昇抑制は無く、温度の異常も無い(温度ならアラート出るらしい) pic.twitter.com/JGWzvUE8ef
— 坊主@太陽光 (@bouzu2222) July 29, 2022
太陽光発電による発電は、天気の影響を受けやすく、特に気温には敏感です。
太陽光パネルは気温25度(パネル表面の気温)が最も発電効率が高くなるため、温度の異常がなくても27度、28度と気温が上がるごとに発電効率は下がってしまいます。
また、そもそもパワコンは、直流電気から交流電気へと変換する際に約5%のロスが発生するもの。多くのメーカーが変換効率が95%以上と高い数値となっていますが、これらを考慮すると投稿者が開示している出力98~99%は、不具合を感じる数値とはいえないのではないでしょうか。
パワコンの最大出力を上げるには、太陽光パネルの最大出力よりもパワコンの最大出力を高くする必要がありますが、コストパフォーマンスは下がります。そのため、一般的にはパワコンの最大出力よりもパネルの最大出力を大きくして設置しています。
20年保証が不安
huaweiのパワコン20年保証ってちゃんと20年間履行されるんかな
でもまあ、10年保証で11年目で壊れるとかしらけるから入っとくに越したことないね
日本企業よりはhuaweiの方が生存率高そうだし— Zohnya (@Mimikyu_mim) April 26, 2022
太陽光発電は長期運用が前提のため、メーカーの保証期間も10年や15年、20年と長期になります。
しかし、いざ保証内で故障を修理してもらおうと思っても、メーカーが倒産していれば保証が受けられるか分かりません。投稿者が感じている不安はHUAWEIのパワコン以外の他社メーカーであっても感じる部分でしょう。
HUAWEIを含むパワコンメーカーの対応が気になるところですが、たとえば2020年に太陽光パネルの製造・販売を行っていたインリーグリーンエナジーは同社を清算しましたが、その際にパネルの保証についてはグループ会社のインリーエナジーが引き継いで履行してます。
HUAWEIパワコンの特長やメリット
HUAWEIは、2015年から2019年の5年間で世界トップシェアに輝いた、太陽光パワコンの最大手企業です。
日本市場でもシェアは19%と、5台に1台はHUAWEIのパワコンを設置している計算になります。
国内外で圧倒的なシェアを誇るHUAWEIのパワコン。その人気の理由を探ってみました。
過積載率が高い
過積載率はメーカーによって異なりますが、HUAWEIのパワコンの過積載率は300%以上と、他メーカーよりも非常に高い数値。
資源エネルギー庁の2021年の調査では、50kW以内の低圧の過積載の平均過積載率は180%となっており、HUAWEIのパワコンは平均の1.6倍の数値を叩き出しています。
パワコンの過積載率とは、パワコンの容量に対して、太陽光パネルの容量が多い割合を表したもの。以下の計算式で算出されます。
過積載率=パネル容量÷パワーコンディショナー容量×100 |
たとえば、パワコンの容量を5kWとした場合、太陽光発電の容量が次のように変わると過積載率も変わります。
パワコンの容量 | 太陽光パネルの容量 | 過積載率 |
---|---|---|
5kW | 5kW | 100 |
5kW | 6kW | 120 |
5kW | 8kW | 160 |
5kW | 10kW | 200 |
HUAWEIのパワコンなら、容量5kWに対して太陽光パネルは15kWの設置が可能。
パワコンの容量を上回る容量のパネルを設置できれば、その分発電量が増えて収益が上がり、効率的に太陽光発電が運用できます。
過積載と聞くと「最大積載量を超えてトラックやダンプの荷台部分に載せる法令違反」を思い浮かべる人は多く、太陽光発電の過積載も違反なのでは?と思うかもしれませんが、太陽光発電の運用として一般的なものとなっています。
なお、過積載率が高ければ高いほど、発電量が増えて太陽光発電の効果が上がりますが、過積載率はメーカーによって異なり、過積載率を超えたパネルの設置を行うと保証の対象外となります。
また、既設の太陽光発電に新たにパネルを増やす場合、「3kW未満かつ3%未満」を超える増設を行ってはいけません。
コンパクトで置きやすい
大きすぎるパワコンは設置場所に悩みますし、重量があると設置するのに作業員が多く必要となり、工事費用も高くなります。
HUAWEIのパワコン「SUN2000シリーズ」は薄型でコンパクト。超小型のため、置く場所がない場合でも安心して導入できます。特に単相型パワコン4.95kWは質量が11㎏と、作業員が一人で設置できる重さ。
主な型式は以下のとおりです。
- SUN2000-125KTL-JPH0
- SUN2000-63KTL-JPM0
- SUN2000-100KTL-M1
- SUN2000- 40KTL-JP
HUAWEIパワコンのデメリット
価格が安く、過積載率が高いので発電量のアップが期待できるHUAWEIのパワコンは、コストパフォーマンスに優れた製品といえます。
その一方で、長期運用においてはやや懸念されるデメリットもいくつか挙げられます。
サポート体制が複雑である
パワコンに不具合が起こると、コールセンターに連絡をして、後日修理業者が状況の把握や修理に訪れるというのが一般的な流れです。
しかし、HUAWEIの場合はパワコンの不具合については基本的に交換対応となります。これ自体は「新品と交換してもらえる」と嬉しく思う人が多いのですが、問題なのはその手続きがやや難しい面。
パワコンの不具合を確認したら、その箇所を撮影した画像などをカスタマーセンターに送付します。すると、交換する製品をすぐに送ってくれるのですが、HUAWEIが対応するのはあくまでも製品の発送のみ。交換の工事や工事費・撤去費などは不明のため、ユーザーが直接販売店や代理店などとコンタクトをとる必要があります。
太陽光発電に興味があっても、入力端子(DC)や出力端子(AC)の違いもよく分からないという人は多いもの。細やかな対応を求める人には、HUAWEIのサポート体制は不安材料のひとつといえるでしょう。
歴史が浅め
HUAWEIがパワコンの販売を始めたのは2010年。太陽光発電産業への本格的な参入は2013~2014年となり、世界的シェアを獲得している現在の状況からすると、歴史自体はかなり浅い企業といえます。
そのため、長期運用でどのような不具合やトラブルが発生するかは、不明な点が多く、この点を不安に思う人は少なくありません。
とはいえ、歴史が浅いながらも販売実績は世界№1の最大手企業です。多くの住宅や企業が取り入れていることを考えると、パワコンの性能については、歴史の長さはそこまで関係がないといえるでしょう。
HUAWEIパワコンの保証やアフターサービス
標準の保証期間は10年(4.95kW以外の製品は5年)となりますが、延長保証オプションの利用で15年または20年まで保証期間の延長が可能です。
また、IP65の完全密閉構造によって重塩害に耐性があり、海岸や塩害地域でも対応可能となっています。
HUAWEIパワコンの向く人・向かない人
HUAWEIパワコンはどんな人に向いているのか確認していきましょう。
向く人 | 向かない人 |
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向いている人
HUAWEIの単相型パワコン4.95kwの市場価格は、1台で10万円前後。この価格は他社の同タイプのパワコンと比べても業界内最安値とされます。
そのため、とにかく安くパワコンを設置したい人には選びやすいメーカーといえるでしょう。
また、中国製の利用に特に不安や疑問がない場合も、HUAWEIのパワコンはおすすめです。
保証についても10年~20年(延長オプション利用時含む)と長いので、長期運用を前提にパワコンの導入を検討している場合にも良いでしょう。
向いていない人
日本製品の信頼性を高く評価している人や、歴史が長くパワコンの販売において実績が多い会社を選びたい人にはHUAWEIは不向きです。
また、パワコンの寿命は一般的に10~15年といわれていますが、製品や使い方などによって一概にはいえないため、不具合が起こった場合には販売業者や施工業者が駆け付けてくれる体制を希望する人にもHUAWEIはおすすめではありません。
HUAWEIの会社概要
「日本製の電化製品は信頼に値する」「ファッションはイタリア製の品質が良い」など、製品の購入において「made in 〇〇」に該当する国名を気にする人は意外と多いのではないでしょうか。
HUAWEI(ファーウェイ)は英語やカナカナ表記では、どこの国の会社なのかよく分からない人が多いですが、正式名称は華為技術有限公司。つまりは中国が本社の会社になります。
主要事業
通信事業者や法人向けのネットワーク事業、情報通信技術のインフラやスマートデバイス事業、最先端のスマート・ソーラー・ソリューションを提供。
また、自動車部品、データセンター、クラウドサービスなども展開しています。
2015年のスマホ出荷台数は1億台と突破して世界3位。世界トップシェアを誇る大手通信機器メーカーです。
会社情報
項目 | 内容 |
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会社名 | 華為技術有限公司(簡体字中国語: 华为技术有限公司) |
本社所在地 | 中国深圳市竜崗区坂田 |
設立年 | 1987年 |
資本金 | 不明 |
代表者 | 梁華 |
HUAWEIパワコンの評判は使い勝手が高評価
HUAWEIのパワコンは低コスト高パフォーマンスを実現しており、販売店や太陽光投資家などから高い支持を得ています。
また、低圧・高圧ともに電力変換効率は97~98%と高く高効率。I-Vカーブ測定機能(太陽光パネルの電流と電圧を計測、波形を分析して異常を感知するもの)が内蔵されており、ユーザーはいつでもIVスマート診断にて自己診断が可能。こうした機能面の充実さも人気の理由といえるでしょう。
低圧・高圧のモデルタイプをラインナップしたのでご紹介します。
項目 | 三相3線式 20kW | 単相 4.95kW |
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型式 |
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安全性 |
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信頼性 |
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設計 |
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特徴 |
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なお、どちらのタイプも屋外設置です。
太陽光発電所のデーター収集装置のスマートロガーは、遠隔監視や出力制御に対応。複数のパワコンへのアクセスでき、安定した運用が可能です。
製品のカタログや取扱説明書、仕様書、type別の付属品などは代理店にお問い合わせください。具体的な価格が知りたい場合は、一括見積もりサイトなどの無料見積りを利用してみましょう。
また、HUAWEIは太陽光発電所の監視・制御を行うアプリ「fusionsolar」を開発・リリースしており、iPhoneはappストアからダウンロードできます。
通信技術業界のリーディングカンパニーであるHUAWEIは、時代の動きに合わせ、それまで独立していた部署を統合するなど内部の改革も進めながら、2024年~2025年の太陽光発電普及率を60%に引き上げ、脱炭素に向けた取り組みをPRしています。
今後さらに世界的に影響を与える企業へと成長していくでしょう。