日本での認知度はそれほど高くないけれど、トリナソーラーは2017年には出荷数が世界第2位になった太陽光発電システムだよ。
世界でも急成長している中国のメーカーのようね。でも、本当に信頼できる製品を取り扱っているのかしら。評判や口コミをチェックしてみよう。
トリナソーラーの良い評判&口コミ
太陽光発電のメーカーとしては、国内であまり知られていないトリナソーラーですが、世界有数の太陽光パネルのメーカーです。海外での知名度が高いとは言え、中国製と聞くなんとなく不安になる方も多いのではないでしょうか。
現在、日本で知ることのできるトリナソーラーに関する情報はそれほど多くないため、まずは口コミでその評判を確かめてみましょう。
性能は大手メーカーと変わらないのに安い
シャープかトリナソーラーで迷いましたが、トリナソーラーに決めました。性能に違いはないのトリナソーラーのほうが安かったからです。4kWほどのシステムにしました。先月の売電は2万5345円でした。何もしなくても振り込まれるので嬉しいです。
引用:サンサン太陽光発電
一般的な住宅用の性能では、確かにそれほど大きな違いはありません。金額は正式に見積もりを取らないと分からないため正確な比較はできませんが、トリナソーラーは国内メーカーの製品に比べて安いと言われています。
参考までに、1kWあたりの相場価格を比較してみました。
トリナソーラー | 東芝 | シャープ | |
---|---|---|---|
製品名 | TSM-205DC80.08 | SPR-X21-265 | NQ-256AF |
相場価格 | 264,000円/1kW | 269,500円/1kW | 341,000円/1kW |
悪天候でも発電できる
雨天でも発電できるほどの高性能です。
引用:タイナビ
トリナソーラーの太陽光パネルは、太陽光を雲がさえぎるような日でも太陽光発電ができるという口コミがあります。また、朝夕の日照量が十分ではない時間の発電も効率が良いようです。
口コミの数はそれほど多くは確認できませんが、太陽光発電の管理画面をパソコンで確認すると、曇天でも発電されていることが確認できたという口コミもあります。
トリナソーラーの悪い評判&口コミ
パネルの性能は問題ありませんが、不具合が生じた場合に工賃などの費用が結構かかるということでやめました。
引用:サンサン太陽光発電
太陽光パネルそのものに対する批判ではなく、アフターフォローに問題があるようです。
不具合によるパネル交換では、保証期間であればパネル自体は無料になるものの、撤去にかかる足場代やパネル処分費は支払うことになるようです。
この場合、数十万円かかることもあります。国内メーカーでは考えられないような問題が起こることを知っておきましょう。
また、こうした出費がかかることを想定して、あらかじめ予算に計上しておくことをおすすめします。
トリナソーラーのメリット
トリナソーラーはソーラーパネルの性能の面では国内メーカーに劣らないため、導入を考えてみたいと思っている人は多いかもしれません。
トリナソーラーを選んだ場合、何が有利になるのかをチェックして、選ぶ際の判断基準にしてみてくださいね。
変換効率が高い
トリナソーラーの製品の中には、発電効率がかなり高いものがあります。発電効率は、太陽光のエネルギーを全て電気に変換した場合を100%として考えたときに、どのくらいの量の電気が作れるかを知る基準のことです。
発電効率が高いということは、太陽光を無駄にせず電気に変えているということになるので、大きなメリットになるでしょう。
太陽光パネルの発電効率は、単結晶パネルで20%程度。多結晶パネルで15%程度が平均値となっています。この数値を目安にトリナソーラーの効率を比較してください。
製品名 | セル | 変換効率 | 出力 | 寸法 |
---|---|---|---|---|
TSMDE08M(II) | 単結晶 | 21% | 360-385W | 1763×1040×35(mm) |
TSM-DE09.08 | 単結晶 | 21.3% | 390-410W | 1754×1096×30(mm) |
TSM-DE09.05 | 単結晶 | 20.5% | 380-395W | 1754×1096×30(mm) |
TSM-265 PD05 Honey | 多結晶 | 16.2% | 265W | 1650×992×35(mm) |
TSM-260 PD05 | 多結晶 | 15.9% | 260W | 1650×992×35(mm) |
国産製品が使われている
パネル以外の部分になりますが、トリナソーラーの製品の一部には、日本製の部品が使われています。
トリナソーラーのパワーコントローラーや接続箱、モニターにはオムロン製が使われているので、日本製が安心だという人にとって安心できるポイントになるでしょう。
世界でもトップレベルのシェアを誇る
日本国内での認知度はまだ低いかもしれませんが、トリナソーラーは海外でメガソーラーも手掛けており、シェア率もトップレベルです。
アメリカやヨーロッパでの需要も多く、豊富な実績を持っている企業であることは、導入を考える上での大きなメリットです。
超高出力のモジュール、Vertex600w/500wシリーズでは、2020年の テュフ ラインランド(TUV Rheinland)の品質信頼性試験に合格したと発表しています。
トリナソーラーのデメリット
トリナソーラーのデメリットとして、2022年6月にアメリカで、ウイグル強制労働法の観点から中国からの輸入禁止措置が取られたことが挙げられます。
太陽光パネルも、トリナソーラーを含む3社が輸入差し止めを受けることになりました。新疆ウイグル地区での人権侵害の問題が背景にあるので、メーカーのイメージダウンにもつながる可能性があります。
こうしたことから、業績への悪影響の可能性もないとは言えません。
トリナソーラーの太陽光パネル
米国では輸入禁止?
メモ
— 宇宙かんこーふくおか【新進*州(国)鐡道調査部報(フェイク版)】配信内容注意!! (@fukuoka01uk) January 16, 2023
トリナソーラーの保証やアフターサービス
トリナソーラーでは自社一貫生産をしており、品質保証のための厳しい製品管理を行っています。出力性能保証などは、比較的長期間保証されていることが特徴です。
社内品質管理では、200項目の品質チェックを実施しています。
モジュール保証
モジュール変換効率が高くなると効率良く発電されているため、モジュール保証は重要です。
出力低下率の保証は、使用年数が長くなるにつれ出力低下の可能性が高まるため、保証率が上昇します。
トリナソーラーは比較的長期間の保証があるため、安心できるのではないでしょうか。
製品名 | モジュール保証期間 |
---|---|
Vertex S(TSM-DE09.08) | 15年 |
Vertex S(TSM-DE09.05) | 15年 |
Honey M | 12年 |
システム保証
トリナソーラーのシステム保証は、製品全般に関する保証となります。モジュールや周辺機器を含めた保証がついています。
故障や破損があったときに無料の修理保証と製品交換の保証がされます。しかし、その場合、工事費用は含まれていないので注意しましょう。
これらの保証は製品の種類によって期間が違います。
製品種類 | 保証期間 | システム保証詳細内容 |
---|---|---|
多結晶 | 25年 | 取付直後2.5%、その後1年毎に0.7%、25年目80.7% |
単結晶 | 25年 | 取付直後3.5%、その後一年毎に0.68%、25年目80.18% |
両面ガラス | 25年 | 取付直後2.5%、その後一年毎に0.5%、30年目83% |
アフターサービス
トリナソーラー大きなメリットとしては、第3者保証が優れていることです。トリナソーラーが倒産した場合でも、保証内容が引き継がれます。
基本的に日本の利用者に対しては、トリナソーラージャパンエナジー株式会社がアフターサポートの窓口となります。
不具合があったときにすぐに対応してもらうためにも、製品を購入した販売店に、前もってアフターサービスについて確認しておくことをおすすめします。
トリナソーラーのおすすめタイプ・しないタイプ
利用者の家の環境や求める基準によって、おすすめする製品が違ってくるので、自分が何を優先して太陽光発電を設置しようとしているのか、購入前に整理しておきましょう。
トリナソーラーの向き不向きは、下記のとおり。
おすすめタイプ | おすすめしないタイプ |
---|---|
沿岸地域や雨風の影響を受けやすい地域に住んでいる | 修理費用も安く済ませたい |
曇りの日が多い地域に住んでいる | 企業イメージが悪い製品は使いたくない |
安い費用で導入したい |
トリナソーラーの太陽電池モジュールを紹介
トリナソーラー太陽電池モジュールは、2018年に太陽電池モジュールの年次バンカビリティレポートで最高レベルの評価を3年連続で受賞している実績があります。
3年連続の受賞は世界初とのことで、信頼できる企業としての裏付けになると言えるでしょう。このレポートは、企業の信頼度を以下の3つの観点から評価するものです。
- 企業の財務健全性
- PVモジュールの設置実績
- メーカー保証
省スペースで使いたい人向け
自宅屋根のスペースがそれほど広くない場合でも、省スペースで設置可能な製品が用意されています。例えばトリナソーラーのクアッドマックスモジュール「TSM-210DC80.08」は、小型サイズなので一般住宅の屋根にぴったりの製品です。
重量が軽量で扱いやすいのも強みです。単結晶技術と反射防止膜の採用により、天候の条件が悪いときでも充分な発電量が得られます。
品名 | TSM-210DC80.08 |
---|---|
セル形式 | 単結晶モジュール |
設置場所 | 小さな屋根向け |
最大変換効率 | 16.8% |
重量 | 14.9Kg |
広い屋根が確保できる人向け
広い屋根に設置したいと思っている場合には、「DC05A Honey M モジュール」がおすすめです。太陽光発電では、高温になると発電量が低くなる特徴がありますが、こちらの製品は設置されている温度計数を低くすることで、発電効率が得られるしくみになっています。
厳しい社内検査のチェックを受け、国際規格を上回る耐久性を持つとされています。
品名 | DC05A Honey M モジュール |
---|---|
セル形式 | 単結晶型 |
設置場所 | 広い屋根向け |
最大変換効率 | 16.8% |
重量 | 18.6Kg |
トリナソーラーとは?
トリナソーラーは、中国で設立された太陽光発電事業者です。
国内メーカーと比較して価格が安いのが最大の人気のポイントですが、それだけでなく、品質管理にも厳しい基準と検査を設けており、製品自体は信頼できると言えるでしょう。世界的な業績と出荷量を誇る、実力のある企業です。
世界各地で展開する中国の企業
本社を中国に持ち、世界10か国に支店を持つ世界的な太陽光発電のメーカーです。2006年にはニューヨーク証券取引所への上場も果たしました。
世界では過去に低価格の中国製パネルを過剰に量産したことにより、中国国内のメーカーやドイツのメーカーが脱落していきました。
そんな状況を乗り越え、現在も健全な経営を保っているのがトリナソーラーです。
独自の研究機関を所持
トリナソーラーは、自社一貫製造に取り組んでいる企業です。それを可能にしているのが自社の研究機関と言えるでしょう。
研究機関での開発をもとに、原料の手配や製造、販売までを一括した生産体制で行っているのが特徴です。この体制によって最新の技術を取り入れつつ、低価格のパネルを量産することが可能になり、実績を上げ続けています。
厳しい試験と品質管理を重ね、世界標準のプログラム認証を取得していると自社ホームページでも紹介しています。
会社概要
太陽光発電の開発を手掛けているのは、トリナソーラー・ジャパン・エナジー株式会社です。
このほかにも、トリナソーラーの関連会社のトリナ・ストーレッジ・ジャパン株式会社では、蓄電池システムの販売を行っています。
会社名 | トリナ・ソーラー・ジャパン・エナジー株式会社 |
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事業概要 | 太陽光発電の開発 |
代表者 | リンホェイ・スウェイ |
設立年 | 2015年3月9日 |
資本金 | 3億円 |
所在地 | 東京都港区六本木3丁目2番1号 住友不動産六本木グランドタワー32階 |
日本支社
会社名 | トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社 |
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事業概要 |
|
代表者 | Chen Ye 陳曄 |
設立年 | 2010年2月8日 |
資本金 | 1億円 |
所在地 | 東京都港区六本木3丁目2番1号 住友不動産六本木グランドタワー32階 |
トリナソーラーはグローバルな中国企業
世界の太陽光発電産業の発展は、地球環境を重視する気運の高まりとともに拡大し続けています。そんな中で業績を上げ続けているトリナソーラーは、業界の中でもトップレベルのシェア率を誇る企業です。
コスパ重視の人であれば、国内の太陽光発電の相場よりも割安なトリナソーラーはおすすめできるメーカーと言えます。
実際の価格を確認できる情報は少ないため、購入を検討する際にはしっかりと見積もりを取り、価格を確認してから導入を進めましょう。