車の屋根にソーラーパネルを付ければ、効率よく発電できそうだけど取り付けても大丈夫なのかな?
屋根にソーラーパネルを付けた状態でも車検に通るから大丈夫よ。車の屋根にソーラーパネルを取り付ける方法を一緒に見ていこう。
車の屋根にソーラーパネルを取り付けることは可能?
アウトドアが趣味という方は、自家用車での移動や車中泊の機会が多いのではないでしょうか。
準備しているポータブル電源の充電が切れてしまうと電気が使えず、「車に発電機能があったらな」と思ったことがあるかもしれません。
結論からお伝えすると、車の屋根にソーラーパネルを取り付ければポータブル電源を屋外で使い続けられるようになります。
どのような内容なのか、詳しく見ていきましょう。
キットや手作りのソーラーパネルで可能
車載ソーラーパネルキットなら、車の屋根にソーラーパネルが取り付けられます。
車への搭載専用に作られているため簡単に設置できるので、1時間程度で作業が完了するのもポイントが高いです。
大型車専用のイメージがありますが、軽自動車でもミニバンなら十分設置できます。
車の屋根にソーラーパネルを取り付けるならコンパクトカーにも対応している車載ソーラーパネルキットがおすすめです。
車検が通った事例もある
車の屋根にソーラーパネルを取り付けた状態でも、車検が通ることがあります。
ただし、車検が通るのは磁石などで簡易的にソーラーパネルを車の屋根に取り付けている場合になります。
次のような取り付け方をしているときは、車検が通らないので事前にパネルの取り外しが必要です。
- ルーフソーラーにソーラーパネルを取り付けている
- 工具を使わなければソーラーパネルを取り外せない
車検前にソーラーパネルを取り外すのが面倒と思われる方は、簡易的に取り付けすることをおすすめします。
車の屋根にソーラーパネルを取り付ける方法
業者に依頼して車にソーラーパネルを取り付ける場合の工賃は、おおよそ25,000円~30,000円程度が相場です。
この章では、なるべく費用をかけずに車にソーラーパネルを設置したいとお考えの方向けに、車載ソーラーパネルキットを設置する手順を説明していきます。
車にソーラーパネルを付けたいとお考えの方は、自分にもできそうな作業かどうかの参考にしてみてください。
設置する屋根を清掃する
最初に車の屋根に付着している汚れを落とします。
マグネットや補修テープなどで車の屋根に固定する場合に、汚れが付いたままだとソーラーパネルがしっかり固定されず、外れてしまう可能性があるからです。
もしも走行中にソーラーパネルが外れたりしたら、周囲の車や歩行者にぶつかって大事故になってしまいます。
自分だけでなく他者の安全のためにも、ソーラーパネルを取り付ける前の屋根の清掃は念入りに行うようにしましょう。
太陽光パネルを屋根に設置して固定する
車の屋根の清掃が終わったらソーラーパネルを設置します。
車載専用のパネルはフレーム部分に穴が開いているため、この穴を利用すれば簡単に固定できるようになっています。
屋根へのソーラーパネルの固定には、超強力タイプのマグネットやロープ、ワイヤーなどを使いましょう。
マグネットの屋根への接着面に補修テープを貼ると、屋根に傷や錆が付くのを防げます。
ケーブルを接続する
ソーラーパネルに取扱説明書の配線図のとおりにケーブルを接続してから、ケーブルを車内に引き込みます。
ソーラーパネルを設置する車は、ステーションワゴンやミニバンが多いと仮定しての説明になりますが、後方のリアハッチゲートを開けてみるとケーブルを引き込みできる場所が見つかりやすいです。
メーカーや車種で車の構造が違うので、所有している自家用車に合わせて探してみてください。
ケーブルを車内に引き込みできたら、ポータブル充電器と接続して発電していることを確認できれば完了です。
車載ソーラーパネルに使うアイテムと費用
車に搭載するソーラーパネルの選び方は、大きく分けて2つあります。
必要な物が全て揃っている車載ソーラーパネルキットにするか、全てのアイテムを自分で選択して別々に購入するかのどちらかです。
この章では必要なアイテムの種類と費用を紹介していきますので、車載ソーラーパネル選びで迷っている方は参考にしてみてください。
車載ソーラーパネルキット
最初に、車載専用のキットを紹介します。
車載ソーラーパネルキットなら、必要なアイテムが全て揃っているので何が必要なのか分からないという方におすすめです。
項目 | 詳細 |
メーカー | ECO-WORTHY |
パネル種類 | 単結晶シリコン100W |
価格 | 15,900円(税込) ※Amazon参照 |
付属品 | チャージコントローラー |
紹介した以外にも車載ソーラーパネルキットが販売されているので、ご自身の愛車に設置しやすいタイプを探してみてください。
ソーラーパネル
車載ソーラーパネルキットを利用しない場合は、アイテムを全て自分で選定して購入する必要があります。
車の屋根に設置する場合のソーラーパネルは、シートのように薄くて軽量タイプの「フレキシブルソーラーパネル」がおすすめです。
軽量なので設置する際の負担も車本体への負荷も少なくでき、シートタイプなので屋根のカーブした形状に合わせてぴったりと設置できる特徴があります。
Amazonなどのネットショップで10,000円~30,000円程度で購入できます。
ポータブル電源
ソーラーパネルで発電した電力を車内で利用できるようにするために、「ポータブル電源」が必要です。
太陽光で発電した電力でポータブル電源を充電しておけば、ポータブル電源にコンセントを刺すと電化製品が使えるようになります。
ポータブル電源は大容量である必要はないので、300wいかないくらいの容量で十分車載ソーラーパネルに利用できます。
300w以下の容量のポータブル電源なら、ネットショップで25,000円~40,000円程度の価格で購入できます。
テープやケーブルなど
ソーラーパネルとポータブル電源を接続したり、固定したりするためにケーブルやテープが必要になります。
アイテム | 参考価格 | 詳細 |
ソーラーケーブル | 長さ5mの2本セットが3,000円前後 | MC4コネクタと呼ばれるケーブル同士を接続するための部材付きを選ぶのがおすすめ |
補修テープ | 500円程度 | ソーラーパネルの固定などに利用 |
防水テープ | 500円程度 | ケーブル接続部のコネクタから水が内部に入り込まないようにするために、頑丈にぐるぐる巻きにするときに利用 |
車載ソーラーパネルのメリット
車にソーラーパネルを搭載する魅力はどこにあるのでしょうか。
やはり屋外で電化製品を使えるようになることが一番のメリットです。
車のエンジンを切った状態でも電気を使えるので、車中泊ができたり、パソコンを使ったりできる点もメリットと言えます。
この章では、車載ソーラーパネルがどのように便利なのかを説明していきます。
車中泊ができるのでアウトドアや防災に便利
車内で電気が使えると、夏は扇風機、冬は暖房が使えるので、快適に車中泊ができるようになります。
アウトドアだけでなく、災害などで急遽車中泊が必要になった場合にも、ソーラーパネルがあると便利です。
ダッシュボードに置いて太陽光で発電するタイプのコンパクトなソーラーパネルもありますが、携帯電話の充電ができる程度の発電量なので暖房などは使えません。
アウトドアはしないという方でも、防災として車載ソーラーパネルの設置がおすすめです。
ノマドワークやテレワークにも使える
車内で電気が使えれば、パソコンの充電が切れる心配がなくなり、屋外で仕事をすることもできます。
フリーランスの方が全国を車で移動しながらノマドワークをしたり、会社員の方も気分を変えて自宅から離れた場所でテレワークをしたりできるでしょう。
いつもと違う環境で仕事をすれば、気分が変わって作業の効率が上がるといった嬉しい効果があるかもしれません。
車載ソーラーパネルのデメリット
ソーラーパネルを車に設置することに関して、メリットにはならない部分もあります。
例えばソーラーパネルを取り付けても車を動かす動力にはできない点や、取り付けにはある程度の知識が必要な点などです。
どのような点がデメリットになるのかを見ていきましょう。
ソーラーカーとしては利用不可
車載ソーラーパネルで発電する電気は、車内で電化製品を利用するためのものなので自動車を走らせるための動力としての利用はできません。
プリウスphvのように純正で搭載したソーラーパネルでないと、走行するのに十分な電気が確保できないからです。
また、車載ソーラーパネルでの発電量は少ないので、電気自動車の充電にも向いていません。
電気自動車の充電には、専用の充電器を利用するようにしましょう。
設置には技術と知識がいる
自分で選んだアイテムを組み合わせてソーラーパネルを車に搭載するには、電気系統とパネルの設置、自動車に関してある程度の専門的な知識が必要です。
知識があまりない状態で車にソーラーパネルを設置すると、ケーブルの発火による火災や、パネルがしっかりと固定されずに走行中に落ちてしまうなど、トラブルが起きる可能性があります。
この点、車載ソーラーパネルキットなら取り付けやすいように作られているので、キットの利用がおすすめです。
車載ソーラーパネルキットの特徴
パネルをマグネットで簡単に取り付けできるキットがあります。
この章では、車の屋根に貼るだけで利用できる「BougeRV CIGS系フレキシブルソーラーパネル」の特徴を紹介していきます。
取り付け・取り外しが容易
BougeRVのフレキシブルソーラーパネルは、穴取り付けタイプとシールの貼付けタイプが用意されています。
どちらも簡単に着脱できるので、メンテナンスもしやすいのが特徴です。
軽量なので補強がいらない
フレキシブルソーラーパネルは、一般的なソーラーパネルと比較して非常に軽量。
重量があるソーラーパネルの場合、車の屋根側に補強が必要なケースがありますが軽量なフレキシブルソーラーパネルでは補強が必要ありません。
どんな屋根にでも取り付け可能
フレキシブルソーラーパネルは軽量かつ360度曲がる世界で最も柔らかい素材となっているため、屋根の形状にぴったり沿って固定が可能。
これにより、どんな屋根の車にも取り付けられます。
車の屋根にソーラーパネルを付ければ車中泊も便利になる
ここまで、車の屋根にソーラーパネルを取り付けできるのかについて解説してきました。
結論として、ソーラーパネルの車の屋根への取り付けは可能です。
車内で電気が使えたら、夏も冬も快適な車中泊ができます。
アウトドアだけでなく、防災としても便利に使える車載ソーラーパネルの設置を検討されてはいかがでしょうか。