太陽光発電って戸建てのイメージがあるけど、マンションは無理なの?
分譲マンションでも太陽光パネルを取り付ける方法を知りたい!
分譲マンションのベランダに太陽光発電を設置する方法
太陽光発電と聞くと、多くの人は戸建ての屋根やビルの屋上に設置することをイメージしていることでしょう。
しかし、分譲マンションであっても個人宅用で太陽光発電設備を導入することは可能です。
ここでは、分譲マンションへベランダ太陽光発電設備を設置する方法を紹介していきます。
ベランダの手すりに太陽光発電を固定する
太陽光発電は、その名のとおり太陽光を利用して発電するものであるため、日射量が多い場所に設置しなければなりません。方角にもよりますが、マンションにおいて最も太陽光を集められるのはベランダであるという家庭も多いことでしょう。
ベランダにぶらさげるだけでは風によって太陽光パネルがばたついてしまうため、手すりにしっかりと固定します。その際、少しでも日射量を確保できるよう角度をつけるのもポイントです。
しかし、固定したといっても外れてしまう可能性はゼロではありません。万が一、外れて落下した際に下にいる人にケガを負わせてしまったり、モノを壊してしまったりするリスクもあります。
このような危険性から禁止している賃貸物件も多いですが、太陽光パネルを手すりに固定して取り付けようとしている人は自己責任となることを肝に銘じておきましょう。
フレキシブルソーラーパネルを物干し竿に固定
ベランダの手すりに固定するのは落下の恐れがありますが、ベランダの内側であればそのリスクを軽減することが可能です。
具体的には、物干し竿にフレキシブルソーラーパネルを固定する方法があります。
フレキシブルソーラーパネルとは、軽量な樹脂素材で作られており、シート状であることから折り曲げることができるソーラーパネルです。
物干し竿への固定方法は幾通りもありますが、たとえば物干し竿を2本用意し、その上に固定して設置する方法もそのひとつです。
その際、2本の物干し竿に高低差をつけることで日射量を確保しやすい角度を調整することもできます。
ベランダが柵やガラスなど、太陽光を確保できるものであれば、カーテンのように吊り下げる方法も考えられます。
住む家によってベランダの形式は異なるため、自宅に合った設置方法を模索してみましょう。
折り畳み式ソーラーパネルを地面に置く
「物干し竿にかけたら洗濯物ができないのでは?」と不安に感じる人には、折り畳みソーラーパネルを地面(ベランダ)に置く方法もあります。
折り畳み式ソーラーパネルとポータブルバッテリーを組み合わせるだけで太陽光発電セットとなるため、初期工事や契約手続不要で設置することが可能です。
地べたにそのまま置くと十分な日射量を確保でいないという人は、台座を用意した高さを確保するといった工夫をすると良いでしょう。
自宅での使用だけではなく、アウトドアや災害の避難時でも持ち運びできることも大きなメリットです。
分譲マンションのベランダに太陽光発電を設置するメリット
分譲マンションで太陽光発電を行うことに、どのようなメリットがあるのか疑問に感じている人もいることでしょう。
ここでは、分譲マンションのベランダに太陽光発電を設置する主なメリットについて解説していきます。
安価で導入ができる
分譲マンションのベランダに太陽光発電を設置するメリットとして、戸建の屋根にソーラーパネルを敷き詰めるよりも安価に導入できる点が挙げられます。
一般的に、太陽光発電システムを導入するためには100万円以上の高額な費用が発生しますが、分譲マンションでの導入は機器の調達のみで済みます。
DIYすれば工事費の負担も抑えることができるため、お得に太陽光発電を導入することができるでしょう。
DIYで自作することができる
分譲マンションへのソーラーパネルの設置は、DIYで自作ができることも魅力のひとつです。
自宅にマッチしたソーラーパネルやそれに必要な機器を自身で選定するため、太陽光発電の仕組みへの理解も深められます。
また、自作した太陽光発電設備であれば、引っ越しの際にも簡単に分解して持ち出すことができ、引っ越し先でも設置することが可能です。
より効率的な発電ができるよう模索する必要はありますが、それも面白さであるといえるでしょう。
持ち運びが簡単で狭いスペースにも設置できる
折り畳み式ソーラーパネルやポータブルバッテリーであれば、十分なスペースを確保できなくても設置することが可能です。
配線をはじめ設置には専門知識や技術が必要ではないかと不安に感じるかもしれませんが、折り畳み式ソーラーパネルとポータブルバッテリーの組み合わせであれば、互いに配線するだけで発電できます。
ポータブルバッテリーに貯めた電気は好きな部屋で使用することはもちろん、屋外に持ち出すこともできるため、ベランダ太陽光発電キットとして非常に使い勝手が良いのも魅力的であるといえるでしょう。
電力自家消費することで電気代の節約ができる
ソーラーパネルを導入する目的として、自家発電した電気を自家消費して電気代を節約を挙げる人は多いものです。
年々電気代が高騰していることに加え、リモートワークの促進により在宅で仕事をする機会が増加したことで、電気代が上がったと感じている人も多いことでしょう。
一般的なデスクトップパソコンの1時間の電気代は1~4円といわれており、朝9時から夜18時までの9時間使用すれば1日あたり9~36円かかります。
1ヵ月換算すれば270~1,080円、年間にして3,240~12,960円の節約となる計算です。
容量が大きいバッテリーであれば、スマホの充電をはじめ、そのほかの家電にも併用できるため、さらなる節約が見込めるでしょう。
また、電力会社から供給される電気を使用した場合、その使用量に応じて再エネ賦課金が電気代に加算されていますが、発電した電気を自家消費することによって電力会社から供給される電気の使用量も削減できます。
これらを鑑みると、分譲マンションであっても太陽光発電設備を導入することで恩恵を受けられるといえるでしょう。
複雑な事務手続きが不要
戸建てで太陽光発電設備を導入する際、すべての屋根に取り付けられるわけではないことから、自宅の屋根への取り付け確認から行います。
そこから販売店や施工業者など複数社から見積もりをもらい、契約を行って設置工事が進みます。売電をする予定の人は、経済産業省へその申請を行うことも必要です。
分譲マンションへのソーラーパネル設置の場合、こうした事務手続きが不要であるため手間をかけずに導入することが可能です。
もちろん設置のために頭を悩ませることはありますが、自分のペースで進められることはメリットであるといえるでしょう。
災害時にも電力を使える
分譲マンションにソーラーパネルを設置した際、ポータブルバッテリーとセットすることで災害時に備えることが可能です。
自宅が長時間停電になった場合でも電気が使えるほか、非難を強いられるようなケースであっても、折り畳み式ソーラーパネルやバッテリーを持ち出すことで外でも電気をできます。
災害時には安否確認のためにスマートフォンを頻繁に使用しますが、充電を気にせず使えることは大きな安心にも繋がるでしょう。
分譲マンションに設置する太陽光発電を選ぶポイント
様々なメリットがある分譲マンションでの太陽光発電設備の導入ですが、どのように選べばいいのでしょうか。ここでは、分譲マンションに設置する際の太陽光発電選びのポイントを紹介していきます。
適切なサイズの太陽光発電を選ぶ
分譲マンションでの太陽光発電設備の選び方のポイントとして、適切なサイズのものを選ぶことが挙げられます。
日射量を確保するためにベランダに設置することが多い分譲マンションでの太陽光発電設備ですが、スペースが限られているためソーラーパネル購入前にサイズの計測を行いましょう。
また、ベランダいっぱいに設置してしまうと洗濯物を干す場所の確保や室内に光が入らないなどに釣上生活に支障をきたす可能性もあります。
収まるサイズ選びをすることはもちろん、運用を始めてからのこともシミュレーションして導入するようにしましょう。
高出力タイプ
折り畳み式ソーラーパネルを購入する際には、高出力タイプのものを選ぶのもポイントのひとつです。
その理由は、出力が高いと充給電できる端末の幅が広がり、用途が増えるからです。
現在販売されている折り畳み式ソーラーパネルでは80~120Wのものが高出力の部類に入るため、どれを購入するか悩んだ際にはひとつの基準にしてみると良いでしょう。
DCポートとUSBポートを完備
DCポートやUSBポートといった充給電ポートが完備されていると、モバイル端末やデバイスに直接充電ができるためおすすめです。
高出力タイプのものであれば、複数同時に供給することも可能であるため使い勝手も良いです。
多くの端末に供給したい場合には、USBのハブを利用するといった工夫をすることで使い方の幅も広がるでしょう。
付属品が充実
付属品が充実している製品を選ぶと、個別に部品を購入せずに済むため、余計な手間がかかりません。
DC変換プラグ、ペグやカナビラなどが同梱されているものもあるため、こうした製品を選ぶと設置もスムーズに進めることができるでしょう。
こうした付属品はメーカーによって差が出やすいところでもあるため、購入前にチェックすることをおすすめします。
コンパクトに収納できる
分譲マンションの限られたスペースで太陽光発電設備を設置するのであれば、コンパクトに収納できることも重要なポイントです。
携帯性に優れたものであればアウトドアや災害による避難時にも持ち運びしやすく、用途や利便性が高まります。
コンパクトなソーラーパネルは必然的にパネルサイズが小さくなるため、高出力のものを選ぶようにしましょう。
分譲マンションで発電するために必要な機器
分譲マンションで太陽光発電をするためには、ソーラーパネルやバッテリーのほかに、交流(DC)から直流(AC)に変換するインバーター、発電された電気の電圧を調整するチャージコントローラーなどの機器が必要です。
「そんなに機器を置くスペースを確保できないかも」という人もいるかもしれませんが、最近ではこれらの機能が搭載されているバッテリーも登場しています。
つまりソーラーパネルとバッテリーを繋ぐだけで、手軽に太陽光発電ができるということです。
大がかりな機器を必要としないため、ベランダではもちろんアウトドアでも活躍してくれることでしょう。
ポータブル蓄電池は補助金が活用できる
ポータブル蓄電池とは、その名のとおり持ち運びができるタイプの蓄電池のことです。
定置型蓄電とは違い工事不要で導入できるため、購入したその日から使うことができるのも魅力的です。
工事費がかからず数万~数十万で導入することができるポータブル蓄電池ですが、条件を満たすことで補助金を受け取ることも可能であるため、費用を軽減して導入することもできます。
緊急時や停電などで役立つことはもちろん、電源確保が難しい部屋やキャンピングカーでも電気を確保できるため用途の幅は広がることでしょう。
分譲マンションでも発電による恩恵を受けられる
太陽光発電と聞くと戸建ての屋根に設置するイメージが強く、分譲マンションでは導入できないと思われがちです。
しかし、分譲マンションであってもフレキシブルソーラーパネルや折り畳み式ソーラーパネルを購入することで、ベランダのスペースを有効活用することが可能です。
電気代の節約はもちろん、停電や災害をはじめとする緊急時でも電気が使える環境を整えることで、安心して生活を送ることができます。
また、携帯性の高い機器を選ぶことで自宅だけではなく、アウトドアや車内などでも活用できることも魅力的です。
ベランダ部分ですと業者による見積もりが取れないケースがありますが、ソーラーパネル落下や設置そのものに不安がであれば、まずは相見積を試してみる同時に相談をしてみると良いでしょう。