DIYでソーラーパネルを物置の屋根に取り付けたり、壁に貼るタイプのソーラーパネルを付けたりするのは楽しそうだよね。
確かに楽しそうだけど、電気に係わる工事も含まれるから詳しい知識が必要みたい。
でも、通販サイトで自作ソーラー発電キットを売っているわよ?
電圧が30V以下だったら、無資格でも工事ができるからよ。DIYで物置にソーラーパネルを設置する方法を説明していくね。
物置にソーラーパネルをDIYできる?
物置に設置したソーラーライトでは明かりが足りないので、太陽光発電のパネルをDIYで屋根に取り付けできないかとお考えではないでしょうか。
残念ながら太陽光発電の電気系統のケーブル接続作業は、電気工事士の資格所有者以外の対応が禁止されています。
しかし、電圧が30V以下であればDIYでのソーラーパネル設置が可能です。
電気に関する詳しい知識が必要なため、あまり詳しくない方がDIYでソーラーパネルを設置するのは難しいと言えますが、太陽光発電の設置に必要な部材が全て揃ったキットを利用すれば、初心者でも太陽光発電の設置は可能です。
物置にソーラーパネルをDIYする方法
ソーラーパネルキット(セット)を利用すれば、電気についての知識があまりない方でも比較的簡単にDIYで設置できます。
この章では、ソーラーパネルの物置の屋根への設置方法を説明していきますので、自分でDIYできそうかを判断する参考にしてみてください。
工具や部品を揃える
DIYで太陽光発電を設置するときに必要なアイテムは4つあります。
アイテム名 | 用途など |
ソーラーパネル | 太陽光パネルやモジュールとも呼び、電気の源となる太陽光を受ける機器 |
チャージコントローラー | バッテリーに負荷がかからないように過充電・過放電・電流の逆流を防止する機器 |
インバーター | パネルで発電した電気の電圧は12Vの直流電力なので、100Vの交流電力に変換して電化製品を使えるようにする機器 |
バッテリー | 繰り返し充電と放電ができる電池で、発電した電気をここに貯める |
ソーラーパネルセットを利用すれば、メーカーで機器同士の互換性や安全を確認済みなので電気に関する知識が少ない状態でのDIYにもおすすめです。
100Wのソーラーパネルが2枚で合計200Wのソーラーパネルとチャージコントローラーのセットなら50,000円程度で購入できます。
ソーラーパネルの配線を繋ぐ
ソーラーパネルセットを購入したら、取扱説明書をじっくりと読み込んでから作業を開始します。
パネルを複数枚設置する場合は、隣り合うパネルをケーブルで繋ぎます。
この作業は屋根の上にパネルを引き上げてから行うのがおすすめです。
地上でパネルを繋いでしまうと全てのパネルを一気に持ち上げなくてはいけないことになってしまいます。
ケーブルの接続に不備があると通電した後にケーブル発火などの危険があるので、説明書に記載されている手順を守って正確に作業するようにしましょう。
物置にソーラーパネルを固定する
パネルはL字アングルという部材を使って屋根に固定します。
作業の順番は、概ね次のような流れです。
- ソーラーパネルにナットでL字アングルを取り付ける
- 屋根にL字アングルの接続金具を取り付ける
- 屋根の上にソーラーパネルを上げる
- ソーラーパネルを屋根に固定する
ソーラーパネルの枠部分のアルミフレームにネジ用の穴を開ければ、L字アングルを取り付けられます。
通風孔から配線を通してバッテリー等と接続する
ソーラーパネルから出ているケーブルを小屋の中に引き入れます。
通風孔が近くにあれば通風孔から配線を通すのがおすすめです。
近くに通風孔がない場合は、壁に穴を開けてケーブルの引き込みを行います。
雨漏りなどがないようにパテ埋めをしっかりと行いましょう。
ケーブルを小屋の中に引き入れ、インバーターやバッテリーなどと接続して発電しているのを確認できたらDIY完了です。
ソーラーパネルの自作は危険?
ソーラーパネルには「自作ソーラー発電キット」が商品として販売されており、夏休みの自由研究の用途から1000wも発電できる本格的な物まで様々です。
キットを利用せずにソーラーパネルを自作しても、問題が起きないのでしょうか。この章では、ソーラーパネルを自作する危険性について解説していきます。
電気工事士の資格がいる
そもそも電気を通すための配線の接続や機器の設置を行うためには、第二種電気工事士の資格が必要です。
第二種の電気工事士の試験は学科と実技があり、資格取得者は電気についての知識も技術もあることが証明されています。
ソーラーパネルの自作も電気に関する専門的な知識と技術が必要になるので、やはり自作ソーラー発電キットの利用がおすすめです。
感電や火災のリスクがある
ソーラーパネルは、プロの職人が施工した場合でもトラブルが起きることがあります。
専門的な知識や経験がない状態でソーラーパネルを自作すると、間違った配線をしたり断線が起きたりして、感電や火災のリスクが高くなります。
また、自作パネルは安全性が保証されていないため事故が起きても保険が下りない可能性が高いです。
ソーラーパネルを自作したい場合はトラブルが起きる可能性があることを念頭に置いて、自作するのかどうかを検討することをおすすめします。
売電はできない
自作ソーラーパネルで発電した電気は、全て自家消費しなければならないという決まりがあります。
このため、自作したソーラーパネルでは売電ができません。
売電目的でソーラーパネルを設置したい場合は、購入した太陽光発電設備を電気工事士の資格を持った業者に設置してもらうことをおすすめします。
総合的なコスパは良くない
ソーラーパネルを自作すれば、システム導入の初期費用は相当抑えられます。
しかし、安全面での保障はなく火災などの危険があることは否めません。
もしも事故が起きた場合は、初期費用でコストを抑えた以上の支出となる可能性もあります。
商品として流通している太陽光パネルは、試験を繰り返して安全なことが確認されたうえで販売されています。
安全に長期間安定した発電をするためには、しっかりとした太陽光発電システムの導入がおすすめです。
物置にソーラーパネルをDIYするのは上級者向け
ここまで、物置にDIYでソーラーパネルを取り付ける方法などを説明してきました。
法的には、電圧が30V未満ならDIYでもソーラーパネルの設置は可能です。
しかし、電気工事を含む作業になるため詳しい知識や経験を持った上級者向けと言えます。
DIYでソーラーパネルを設置する場合は、ソーラーパネルセットの利用がおすすめです。