
再生可能エネルギーの普及が急がれるなか、世界中で太陽光発電設備(太陽電池モジュール)の導入が進んでいるんだよね?

そうだよ!企業だけじゃなくて一般家庭でも太陽光発電設備を導入できるから、普及率は年々拡大しているね♬

国よって太陽光発電の導入には差があると思うけど、1番進んでいる国はどこなのかな?

世界の太陽光発電の導入ランキングを見てみよう♬
世界の太陽光発電の導入ランキング
太陽光発電の導入世界ランキングデータを、以下にまとめました。
ぜひ参考にしてください。
国名 導入量(容量) 中国 254,354.800MW アメリカ 75,571.700MW 日本 66,999.949MW ドイツ 53,783.000MW インド 39,211.158MW イタリア 21,600.345MW オーストラリア 17,627.000MW ベトナム 16,504.490MW 韓国 14,574.791MW スペイン 14,089.018MW 引用:新電力コム株式会社
1位 中国
第1位は、圧倒的な導入量を誇る中国です。
太陽光パネルやパワーコンディショナーなど、太陽光発電設備の製品開発で大きな躍進を遂げた中国ですが、太陽光発電関連の製品出荷量だけでなく、自国での普及量でも、目覚ましい進化を遂げています。

中国は、約10年前まで再生可能エネルギーの電源がゼロだったのに、どうして急に太陽光発電が普及したの?
引用:しらかわソーラーパネル
理由の1つとして、中国国内でも問題となっている大気汚染が大きく関わってきます。
日本でも度々報じられているPM2.5は、中国国民の健康状態に深刻なダメージを与えています。
また、中国国内だけではなく、遠く離れた日本のPM2.5濃度にも影響を与えるケースが増えてきました。
これを問題視した中国政府は、エネルギー電源を火力から太陽光へとシフトチェンジを進めました。

結構強引な政策だったみたいだよ!古くなった火力発電所は、強制的に閉鎖されたんだって!
その結果、中国は世界のトップシェアに躍り出ました。
2位 アメリカ
第2位は、アメリカです。
導入量では中国に及びませんでしたが、カリフォルニア州では、2020年以降の新築住宅に太陽光発電の設置を義務付けるなど、積極的に再生可能エネルギーの普及に乗り出しています。

もともと太陽光発電は、アメリカで発明されたものなんだよ!

その後も、技術開発は着実に進歩していき、世界でもトップクラスの導入量を誇るまでになったんだ!
アメリカは、2030年までに省エネ50%を目指していると言われ、一部の州では既に35%を達成しています。
また、アメリカのエネルギー省は、太陽光発電は国内の電力供給量の40%をまかなえると結論付けており、技術開発と共に導入量から今後も目が離せません。
3位 日本
第3位は、日本です。
日本は、2000年頃まで太陽光発電の生産と導入で、世界1位のシェアを誇っていました。
現在でも、導入量に関しては世界トップクラスですが、太陽光発電の製品出荷数に関しては、中国に大きく差を付けられる形となっています。

国内の大手メーカーの中には、太陽電池モジュールの生産自体を終了しているところもあるんだよ!
経済産業省資源エネルギー庁は、2030年の再生エネルギーの電源比率を36~38%と大幅に上方修正し、野心的水準において太陽光発電は117.6GWACの導入目標となりました。
実現のため、太陽光発電の普及促進に向けた更なる取り組みに期待が集まります。
4位 ドイツ
第4位は、ドイツです。
現時点で、再生可能エネルギーの発電比率が40%以上を誇るドイツですが、2038年までに石炭と褐炭火力全廃、2050年までに再生可能エネルギーの発電比率を80%引き上げるという、驚くべき目標を発表しています。

発電比率を80%にまで引き上げるのは凄いね!

実現すれば、国内で使う電力のほとんどは太陽光でまかなえるよ!
また、ドイツは2021年7月に提出された、公共および民間の建物に太陽光発電システムを設置するという連邦政府の義務が、2021年8月23日に法律が可決されました。
これにより、太陽光発電の普及が一気に加速することが予想されます。

5位 インド
第5位は、インドです。
意外に思うかもしれませんが、インドは太陽光発電に適した国なのです。
その理由は、恵まれた天候にあります。なんと、インドは年間で300日も晴れの日があるというのです。

年間のほとんどは晴れってことだね!太陽光発電の発電量は天候に左右されるから、晴れが多い国だったら、たくさん発電できるってことだね♬
太陽光発電は、曇りや雨が多いと、その性能を発揮できません。天候によって、発電量には大きな差が生じてしまいます。
天候による発電量の違い
引用:株式会社ティー・ワイ
インドは経済発展に伴い電力供給不足が叫ばれており、電力需要は2030年は2005年の5倍になると予測が立てられています。
こうした問題を受けて、政府は再生可能エネルギーによる発電量を、国内の全発電量の6割にするという野心的な目標を掲げました。
具体的には、2022年までに175GW、2030年までに450GW(水力発電の60GWを含めると510GW)の発電を目標としています。
また、インドは太陽光発電市場における主要国としての地位を確立するために、ナショナル・ソーラー・ミッションをスタートさせました。
これを受け日本はインドとエネルギー分野における協力関係を築き、2017年にソフトバンクグループがインドにて350MWのメガソーラーの運転を開始したことを発表しています。
日本以外にも太陽光発電主要国の支持を受けるインドは、今後太陽光発電の普及が加速していくことでしょう。
6位 イタリア
第6位は、イタリアです。
イタリア経済開発省は、太陽光発電の普及を促進させるため、2017年11月に国家エネルギー戦略(SEN2017)を発表しました。
その後、2020年1月にエネルギーと気候に関する国家統合計画(PNIEC)を策定しています。
SEN2017には、国家のエネルギーシステムの競争力の向上・持続可能性の強化・供給安定性の改善という3つの目的があります。

イタリアのエネルギー価格、つまり電気代とかは、EU諸国の平均より高く設定されていたんだよ!

そういった価格水準っていうのを見直して、企業や消費者に還元する方向になったみたい!

再生可能エネルギーの普及によって、低炭素社会の構築を進めたり、エネルギーの供給元を輸入に頼らず、自分たちで何とかしょうっていう動きが活発になったんだよね!
SEN2017を更に野心的にしたのが、PNIECです。
PNIECには10項目の目的が定められ、SEN2017の流れを受け継ぎつつ、再生可能エネルギーの活用拡大と、エネルギー効率の向上を目指していきます。
7位 オーストラリア
第7位は、オーストラリアです。
オーストラリアは、様々なエネルギー資源(科学燃料・ウラン・自然エネルギー)に富んでおり、石炭と液化天然ガスの輸出量では、世界トップクラスです。
エネルギー資源に関して高いポテンシャルを誇るオーストラリアは、太陽光発電による再生可能エネルギーと、蓄電システムの大量導入を積極的に進めています。
印象深いのは、2019年にオーストラリアとドイツの研究者グループが提言した、2050年に同国の電力需要量の200%を再生可能エネルギーでまかなうというシナリオです。

つまり、使用する電力は全て太陽光発電で作るってことだよね!
既に昼間の時間帯であれば、電力需要の100%を太陽光発電だけでまかなえる州が誕生していることから、このまま政策が進むに伴って、太陽光発電の導入数は飛躍的に伸びていきそうです。
8位 ベトナム
第8位は、ベトナムです。
ベトナムは、年間をとおして温暖な気候に恵まれ、南部では30℃を超すような強い日差しを継続的に得ることができるので、太陽光発電の導入に適した国と言えます。
近年、ベトナムは急激に経済発展が進んでいます。それに伴い、タワーマンションや、大型のショッピングモールの建設ラッシュが起こり、電力消費量が急激に増している状態です。

それってチャンスだよね!

重要が増えれば供給量を増やす必要があるんだから、どんどん太陽光発電を導入していけるよ!
ベトナム国内で太陽光発電を普及させるための難点は、技術不足と貧困差です。
技術不足して関しては、海外からの支援や輸入に頼ることで解決しますが、貧困問題は根強い課題と言えるでしょう。
政府が今後どのように政策を進めるかによって、太陽光発電の普及状況は変わってくるでしょう。
9位 韓国
第9位は、韓国です。
韓国政府は、安全でクリーンなエネルギーを使いたいという国民の要望に応える形で、2017年に再生可能エネルギー3020シフトプランを発表しました。
この政策は、2030年まで再生可能エネルギーの発電が占める割合を20%まで引き上げるという内容です。

2017年は7.6%だったから、かなり大幅な修正だね!
これまで、韓国でなかなか太陽光発電が普及しない理由として、山岳地域が多いため地形が太陽光発電の設置に適していないというものがありました。
しかし、高性能の太陽光モジュールの開発や、全住宅のうちマンションが61%を占めるという住宅事情を考慮し、狭いスペースに設置できるベランダ型太陽光発電(ミニ太陽光)に力を入れるなどして太陽光発電の普及に努めています。

ベランダ型太陽光発電の設置を希望する世帯には、支援金を支給したんだよ!

10位 スペイン
第10位は、スペインです。
スペインは太陽光の国と称されるように、年間をとおして雨が少なく温暖な気候を確保しています。

太陽光発電にピッタリな気候だね!
スペインは欧州の中でも、比較的に早い段階で再生可能エネルギーの導入に力を入れており、2014年の時点で年間発電消費量に占める自然エネルギーの割合は42.8%に達していました。
ところが、その後に長い停滞期間が待っています。
EUの再エネ推進政策、スペイン政府の政策転換、補助金を利用しない売電契約の増加など様々な要因が絡み合い、スペイン国内での太陽光発電の普及は思うように進まなくなります。
停滞の最大の要因は、再エネ電力買取の負担が増し、政府の電力部門の赤字が膨らんだことでFIT制度を全面的に廃止したことでしょう。

FITがなきゃ、一般家庭の太陽光発電の導入は進まないよね!

その後の長い停滞期間を経て、スペイン政府は2030年までに発電に占める再生可能エネルギーの割合を74%に定めるという目標を掲げました。
今後、どれだけ導入量を伸ばせるか注目です。
日本の太陽光発電の導入量の躍進
先に述べたように、日本は、世界第3位の太陽光発電導入量を誇ります。
非常に素晴らしい順位ですが、その追い風となったのは2012年に施行されたFIT(固定価格買取制度)でしょう。
FITは、電力の買取単価を一定期間固定するという制度です。
具体的な適用期間は、以下のとおりです。
- 家庭用太陽光発電 ⇒ 10年間
- 産業用太陽光発電 ⇒ 20年間
FITの電力買取単価は、一般の電力会社と比較して高く設定されています。そのため、FITには太陽光発電の初期費用回収を助ける側面を持っています。
太陽光発電システムは、設置する容量にもよりますが、100万円以上の費用が発生します。
思わず躊躇をしてしまう価格ですが、FITを導入することにより自己負担を最低限に抑えることが可能となりました。

太陽光発電を導入する場合、ローンを組むのが一般的なんだけど、FIT適用期間中の売電収入をローンの返済に充てることができれば、実質0円で太陽光発電を設置できるってことなんだよ♬
また、産業用の太陽光発電は、FIT適用期間が20年と長く、発電した電力を全て売電に回すことができる全量買取が適用されるため、高額の売電収入を得ることができます。
FITが適用されることで自己負担が軽減されることから、リスクの少ない投資法としてサラリーマンを中心に人気を集めました。
この密かなブームも日本の太陽光発電の導入量増加に一役買っています。

2020年から発電出力が50kW未満の太陽光発電には全量買取が適用できなくなったけど、大手企業を始め、売電で収益を得る太陽光事業者は、まだまだたくさん存在しているんだよ!
太陽光発電の設置費用が年々安くなっていることに加え、地方自治体が実施する補助金制度を利用することで、導入へのハードルが低くなったことも、消費者からすると嬉しいですね。
引用:ソーラーパートナーズ
順調に普及の一途を辿っていた太陽光発電に陰りが見えたのは、2020年の頃でした。
世界的なパンデミックとなった新型コロナウイルスの猛威は、太陽光産業にも襲い掛かり、太陽光関連企業は3年間で約30%も減少してしまいました。
2021年の倒産件数は、84件。負債総額は、816億2800万円と急増しました。これは、大型倒産が多く発生したためだと言われています。
一方で、日本政府は再生可能エネルギーの導入比率の目標を高めるとともに、風力発電などを抜いて、太陽光を再生可能エネルギーの主電源と位置付ける方針を固めています。
今後、太陽光発電市場は活気を取り戻すことが予想されます。

太陽光発電だけじゃなくて、蓄電池の導入も増えているから注目してみてね!

蓄電池には、電気代の削減だけじゃなくて、災害時に電気を使えるなどのメリットがあるから、万が一のときの備えとして設置しておくと安心だよ♬
引用:省エネドットコム
太陽光発電と蓄電池を同時に導入する場合、業者によっては、お得なセット割りなどのキャンペーンを実施している場合があります。
ぜひ見積もりシュミレーションを活用して、導入費用を調べてみてください。
太陽光発電の導入ランキング まとめ
ここまで、太陽光発電の導入ランキングについて解説をしてきました。
中国を筆頭に、世界中で脱炭素化の動きが活発になり、太陽光発電の導入量が増加しています。
今後は、陸地だけなく水上に設置する太陽光発電も増えることで、電力に関しては完全な自給自足生活が現実味を帯びてきました。
太陽光発電には非常にメリットが多く、コストを抜きにすると導入しない手はありません。
みなさんも、地球を守りつつ、自分の生活を豊かにするために太陽光発電の導入を検討してみてください。