FITの買取価格って、年々見直しされているんだよね?
そうだよ!FITは2012年に施行されたんだけど、約10年間で買取価格はかなり変動したね!
具合的には、どのくらい買取価格は変動したの?
FITが施行されてから現在までの買取価格の推移や、FITの資金はどこから捻出されているかなど、みんなが気になる情報をお届けするね!
FITの買取価格の推移(2012~2022年)
FIT(固定価格買取制度)は、住宅用の太陽光発電と、産業用の太陽光発電で、買取価格が異なります。
引用:タイナビNEXT
- 住宅用太陽光発電 ⇒ 発電出力10kW未満
- 産業用太陽光発電 ⇒ 発電出力10kW以上
それぞれの買取価格を、詳しく見ていきましょう。
住宅用太陽光発電のFIT買取価格推移
住宅用太陽光発電のFIT買取価格推移は、以下のとおりです。
年度 | 買取価格(税込み) |
2012年度 | 42円 |
2013年度 | 38円 |
2014年度 | 37円 |
2015年度 | 33(35)円 |
2016年度 | 31(33)円 |
2017年度 | 28(30)円 |
2018年度 | 26(28)円 |
2019年度 | 24(26)円 |
2020年度 | 21円 |
2021年度 | 19円 |
2022年度 | 17円 |
10年間で買取価格が半額以下になっているよ!
住宅用太陽光発電のFIT買取価格推移における()内の数字は、出力制限対象機器設置エリアの買取価格です。対象の供給区域は、以下の電力会社と契約をする一部の地域です。
- 北海道電力
- 東北電力
- 北陸電力
- 中国電力
- 四国電力
- 九州電力
- 沖縄電力
FIT施行が追い風となり、住宅用の太陽光発電は、急速に普及してきました。
そのため、一部の地域では、出力制御をしなければならないことが懸念されました。
出力制御っていうのは、電力会社が強制的に電力の発電(供給)を制御してしまうことだよ!つまり、せっかくお天気が良くても、太陽光発電の発電を止められてしまうんだよ!
電力というのは、需要と供給のバランスが重要です。
電力会社は、事前に電力の消費量を予測して、発電を行います。消費量と発電量を一致させ、発電と消費を同時に行うことを、同時同量と言います。
このバランスを崩れると、大規模停電などのトラブルに発展するのです。
つまり、消費量(需要)に対して、発電量(供給量)が少なかったり、消費量(需要)に対して、逆に発電量(供給量)が多過ぎたりすると、周波数のバランスが崩れて、大規模停電が起こります。
電力も立派な商品なんだね!
少なくても、多くてもダメなんだ!
そういったトラブルを防ぐために、上記の対象地域で太陽発電を設置する場合、出力制御を受けるための機器を取り付ける必要がありました。
売電単価が通常より高いのは、出力制限対象機器を取り付けるための、導入費用を補う意味合いがあります。
出力制御先日に、インターネットなどで、出力制御のスケジュールが告知され、当日に電力会社が発電所や、パワーコンディショナー(パワコン)に働きかけることにより、発電や消費を制御するのです。
引用:安川電機
しかし、結局出力制御の必要性は払拭され、2020年度からは、出力制御対象機器の取り付け義務がなくなったので、売電単価の増額がなくなり、全国一律となりました。
産業用太陽光発電のFIT買取価格推移
産業用太陽光発電のFIT買取価格推移は、以下のとおりです。
年度 | 買取価格 + 税 |
2012年度 | 40円 |
2013年度 | 36円 |
2014年度 | 32円 |
2015年度 | 29円 |
2016年度 | 24円 |
2017年度 | 21円 |
2018年度 | 18円 |
2019年度 | 14円 |
2020年度 | 13円 |
2021年度 | 12円 |
2022年度 | 11円 |
住宅用と産業用の太陽光発電では、売電方法が異なるからです。具体的には、以下のようになります。
- 住宅用太陽光発電 ⇒ 余剰買取制度 (10年間)
- 産業用太陽光発電 ⇒ 全量買取制度(20年間)
余剰買取制度とは、太陽光発電で生み出した電力のうち、あくまで消費できなかった余剰電力を、売電に回す制度のことです。
一般的に、自家消費3割、売電7割と言われています。
電力って、意外に使い切れないものだね!
全量買取制度は、発電した電力を全て売電に回すことのできる制度のことです。
産業用太陽光発電は、発電出力が10kW以上と規模が大きく、発電量も多いので、かなりの売電収入を得ることができます。
加えて、FIT適用期間が20年と長期なので、買取単価も低めに抑えられているというわけです。
FITの財源も無限ではないから、あんまり長い期間たくさんのお金を出すことはできないってことだね!
ここで注意点ですが、2020年度からは、発電出力が10~50kW未満の太陽光発電には、住宅用と同じ、余剰買取制度が適用されます。
全量買取制度を利用したい場合は、発電出力が50kW以上の太陽光発電を設置する必要があります。
住宅では、屋根に設置量限界まで太陽光パネルを乗せることに加え、庭にソーラーパネルを置いたり、ソーラーカーポートを併設しても、発電出力が50kWには届かないので、今後は、一般的な家庭で全量買取制度を利用することは、不可能となりました。
FIT(固定価格買取制度)の仕組み
FIT(固定価格買取)について、みなさんは詳しい仕組みを知っていますか?
買取価格や、適用期間について知っている方は多いでしょうが、FITを持続するには、当然ながら財源が必要となります。
年々買取価格は下がっているとはいえ、太陽光発電の導入数は増えているわけだから、支出も増えているわけだよね?どこからそのお金を捻出しているのかな?
FITの財源は、国が電力利用者から、再生可能エネルギー発電促進賦課金という名目で徴収しています。
つまり、月々の電気料金に自動的に含まれているということです。
再生可能エネルギー発電促進賦課金は、月々の電力使用量 ×再生可能エネルギー発電促進賦課金単価で決まるんだよ!
参考までに、東京電力の再生可能エネルギー発電促進賦課金単価を載せておきます。
2022年4月分 | 3.36 / kWh |
2022年5月分から2023年4月分まで | 3.45 / kWh |
上記が、下の画像のような形で徴収されるのです。
引用:エネリークス
電力使用量の多い事業者には、減免制度が適用されています。
太陽光発電を設置していないご家庭は、自分たちが、FITの財源確保のために負担を強いられることに不満かもしれませんが、国民の皆さんの協力がなくては、財源の確保はできません。
太陽光発電の普及は、再生可能エネルギーの普及にも繋がるから、多少の不公平は我慢して欲しいな!
ちなみに再生可能エネルギーとは、以下のようなものになります。
- 太陽光
- 風力
- 地熱
- 中小水力
- バイオマス
出典:しらかわソーラーパネル
太陽光・風力・地熱の3つは、みんなの耳にも馴染みがあるよね!地球に優しいエコなエネルギーなんだよ♬
FITを活用することで太陽光発電が導入しやすくなる
太陽光発電設備は、地球に優しい再生可能エネルギーを生み出すだけでなく、電気代の削減や、売電収入を得るなど、様々なメリットがあります。
ですが、興味があってもコストの高さゆえに、導入を諦めてしまう方も多いと思います。
そんなときは、FITを活用しましょう。
FITには、初期費用の回収を助けるという側面があります。つまり、家庭用太陽光発電であれば、売電単価の高い10年間で、ローンの支払いを終えるように、返済プランを組むことが重要です。
理想は、売電収入で月々のローン返済額を賄えることだよ!そうすれば、実質無料で太陽光発電が導入できるからね♬
太陽光発電は確かに高価な設備ですが、設置費用は年々安くなっています。
メーカーや業者ごとに、太陽光パネルや、パワーコンディショナー(パワコン)などの、周辺機器の価格は異なり、工事費用も様々です。
少しでも安く、お得に太陽光発電を導入したいなら、必ずインターネットの見積もり機能などを利用し、複数の見積もりを取得してください。
FITに加え、太陽光発電設備の価格を抑えることができれば、更に導入のためのハードルは低くなるでしょう。
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太陽光発電の導入には補助金が利用できる
太陽光発電の導入費用を抑えるには、補助金を申請するという方法もあります。
残念ながら、国からの補助金制度は終了していますが、各地方自治体で独自の補助金制度を設けていますので、ぜひ利用しましょう。
引用:ソーラーパートナーズ
使えるものは、何でも使っていこうよ!
参考までに、東京都品川区の「令和4年度 太陽光発電システム・蓄電池システム設置助成事業」を載せておきます。
機器の種類 家庭用 業務用 太陽光発電システム 助成金額 : 3万円 / kW(1件あたり上限9万円) 予算総額 : 315万円
助成金額 : 3万円 / kW(1件あたり上限15万円) 予算総額 : 75万円
蓄電池システム 助成金額 : 1万円 / kWh(1件あたり上限5万円) 予算総額 : 175万円
助成金額 : 1万円 / kWh(1件あたり上限5万円) 予算総額 : 25万円
予算がなくなり次第終了なので、太陽光発電の導入を検討している方は、急いだほうがいいでしょう。
リーズナブルな価格で太陽光発電を設置できる業者を見つければ、補助金と合わせて初期費用を抑えることができるから、ぜひ探してみてね♬
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FITの買取価格の推移 まとめ
ここまで、FITの買取価格の推移を解説してきました。
2012年に施行されたFITの買取価格は、年々下落の一途を辿っています。
ですが、まだまだFITの利用価値というのは非常に高いです。
世界中で再生可能エネルギーの普及が急がれる中、日本でも太陽光発電の更なる普及が急がれます。
ぜひ、FITを活用して、太陽光発電の導入を検討してみてください。