太陽光発電設備の運用で悩まされる問題の1つに、除草作業があるよね。
定期的に必要な作業だし、それなりにコストもかかるわね。
除草費用ってどれくらいかかるのかな?
太陽光発電の除草費用と、効果的な対策を紹介するね。
太陽光発電の除草費用を対策方法別に紹介
太陽光発電の除草費用は、実施する除草内容によって異なります。
例えば草刈りの依頼を業者に依頼した場合は、1,000平方メートルでおよそ20~30万円の費用がかかります。
これが年に数回の依頼が必要になりますので、かなりのコストが必要となることが容易に想像できるでしょう。
そんな費用を毎年払うのはキツイよ。
雑草の対策方法別に金額を見ていこうね♪
除草対策の方法 | 費用 / 1㎡あたり |
---|---|
草刈り | 400円~600円 ※草の処分費用込み |
除草剤の散布 | 100円~200円 |
防草シートを被せる | 300円~2,000円 ※選ぶシートによって大きく変動 |
砂利を敷き詰める | 1,500円~6,000円 ※選ぶ砂利によって大きく変動 |
コンクリートで土を覆う | 5,000円~15,000円 |
架台を高くする | 設備により変動 |
太陽光発電の性能を最大限に発揮して収益を確保するために、それぞれ詳しく見ていきましょう。
草刈り
おすすめ度 | |
作業頻度 | 3~6ヶ月に一度 |
草刈り施工費用 | 200円~300円 / 1㎡ |
草の処分費用 | 200円~300円 / 1㎡ |
雑草の最も手軽な対策としては、定期的な草刈りです。
草刈りに対応している業者も数多くありますが、太陽光発電設備の草刈りに対応した業者を選ぶことが大切です。
素人業者に頼んでしまうと、太陽光パネルに石を飛ばしてしまったり、草刈り機にケーブルを巻き込んでしまうなど、余計なトラブルが発生する可能性が高まります。
自分で草刈りを行う場合には、まずは草取り機を用いて雑草を取り除きます。その後、残った雑草を手で拾い集め廃棄した後、除草剤を用いて根を腐らせるとより効果的です。
除草剤の散布
おすすめ度 | |
作業頻度 | 3~6ヶ月に一度 |
施工費用 | 100円~200円 / 1㎡ |
除草剤も一般的な雑草の対策方法です。
自分で太陽光発電の雑草を除草剤で対策するためには、まずはその雑草を正確に判別し、その雑草の種類に応じた除草剤を選択することが重要です。
また、太陽光発電設備に除草剤がかからないように散布することにも注意しなければいけません。
防草シートを被せる
おすすめ度 | |
作業頻度 | 2年~5年で交換 |
防草シート代 | 300円~2,000円 / 1㎡ |
防草シートは芝生や庭の除草に用いられることが一般的ですが、太陽光発電の雑草対策にも効果的です。
防草シートを設置するだけで雑草を簡単に取り除くことができる上に、今後の管理も大変楽になります。
ただし、防草シートを設置する前には雑草の草刈りが必須な上に、長持ちするシートは高額なため、念入りな防草シートの選定が必要となります、
砂利を敷き詰める
おすすめ度 | |
作業頻度 | 6~12ヶ月で砂利を追加 |
施工費用 | 1,500円~6,000円 / 1㎡ |
太陽光発電システムの周囲を砂利で敷設することで、雑草が生える環境を抑制できます。
砂利を敷設する際は、太陽光発電システムや周囲の環境に合わせて、適切な粒径の砂利を選びましょう。選ぶ砂利の種類によって、大きく値段が変動します。
また、砂利を敷設した後であっても、雨や風で砂利が減ってしまうため、定期的に砂利を継ぎ足すなどのメンテナンスを行う必要があります。
コンクリートで土を覆う
おすすめ度 | |
作業頻度 | 不要 |
施工費用 | 5,000円~15,000円 / 1㎡ |
太陽光発電の雑草を徹底的に対策するなら、コンクリートで覆ってしまうのがおすすめです。
コンクリートを使用することで、雑草をほぼ100%根絶できます。
また、コンクリートで土地を整えることで、太陽光発電の設置場所をきれいに整えることもできます。
太陽光発電設備の売却の際にも、コンクリートで整備されていると好印象を与えることができるでしょう。
架台を高くする
おすすめ度 | |
作業頻度 | 不要 |
施工費用 | 設備により変動 |
太陽光パネルの架台を高くすることも効果的です。
架台を高くすることで、雑草が太陽光パネルを覆うことがなくなり、一定まで雑草が成長しても、太陽光発電装置に十分な太陽光が届くようになります。
雑草が太陽光発電に与える悪影響
雑草を放置すると、収益面以外にも様々なデメリットが生じます。
- 発電量が低下する
- 害獣や虫の被害が増加する
- ご近所トラブルに発展する
- 草刈りコストがかかる
- 太陽光発電設備の故障に繋がりやすくなる
危険な悪影響もありますので、ひとつずつ見ていきましょう。
発電量が低下する
太陽光で発電するには、太陽光パネルで光を受けることが必要です。
雑草が伸びると太陽電池パネルが遮られて、太陽光を受けることができなくなり、太陽光発電収入が低下します。
害獣や虫の被害が増加する
雑草が伸びると、どうしても虫が発生してしまいます。虫の繁殖力は高く、虫が大量発生することで、虫を餌とする害獣も発生しやすくなります。
害獣が発生すると、糞尿の被害や、ケーブルをかじるなどの被害が発生する可能性も高まります。
ご近所トラブルに発展する
雑草が伸びることにより虫や害獣が発生するため、それが原因でご近所トラブルに発展する可能性もあります。
虫や害獣以外にも、有害植物が繁殖してしまう可能性も考えられ、近隣に農家がある場合、それらの植物が農作物に悪影響を与えてしまう可能性もあります。
草刈りコストがかかる
草刈りで雑草を除去する場合は、草刈りに使用する機械や草刈りの手間などのコストがかかります。
定期的に草刈りを繰り返すコストもかかるため、そのあたりも忘れてはいけません。
太陽光発電設備の故障につながりやすくなる
太陽光発電の機器には、日射量を検出するセンサーが内蔵されています。
このセンサーが雑草の影響で日射量を正しく検出できなくなる可能性がありますし、雑草が内部に侵入して、何かしらの故障につながる可能性もゼロではありません。
太陽光発電設備の除草を自分でするか外注するか
除草作業は外注に依頼することも可能ですが、コストを削減するのであれば、自分で行うことも可能です。
それぞれにメリット・デメリットや特徴がありますので、それぞれ見ていきましょう。
自分で除草する場合
メリット | デメリット |
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コストが安い | 手間がかかる |
– | 素人施工なので処理が甘い |
– | 設備の故障に繋がる可能性も |
除草を行う前に、可能であれば太陽光発電設備を停止し、安全な状態にしておくことが望ましいです。
草取り機を使用して除草をする場合は、なるべく太陽光発電設備に近づかないように注意してください。太陽光発電設備の周辺は、除草用の鋸やハサミで除草作業を行いましょう。
草を取る際は、根まで取り除くなどして、草が再生しないように注意してください。
また、虫も発生してきますので、殺虫剤も準備しておくと良いでしょう。
外注で除草する場合
メリット | デメリット |
---|---|
安全な施工 | コストがかかる |
長期間雑草を防げる |
太陽光発電設備の除草には、可能であればプロフェッショナルな技術と経験ある外注業者を利用するのがおすすめです。
適切な手順で除草を行ってくれますので、安全に長期間にわたって雑草を防ぐことが可能です。
外注を行う場合、外部のサービス業者を探し、契約を締結する流れとなりますが、
- サービス内容
- 期間
- 料金
- 実績
などを提示してもらった上で、納得できる業者と契約するようにしましょう。
自分で太陽光発電の草刈りをする流れ
自分で草刈りを行う場合は、下記の手順にて実施すると良いでしょう。
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STEP1電装周りをチェックする除草を行う前に、除草する場所の周囲にある空中線や電源系統などを確認しましょう。
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STEP2草刈りを実施する草刈りでのは太陽光発電装置の周囲で行うため、電源系統、ソーラーパネル、インバーターなどを傷つけないように注意してください。
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STEP3除草剤を散布する除草後に除草剤を使用する場合は、太陽光発電装置にかからないように散布してください。
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STEP4破損がないかチェックする除草作業後は、太陽光発電装置の周囲の状態を確認し、太陽光発電装置の周囲に何らかの破壊がないかを確認しましょう。
太陽光発電は適切に除草して発電効率を維持しよう
太陽光発電所を年間を通して最大限に稼働させるためには、定期的な除草が不可欠です。
地面に砕石を敷いたり、コンクリートで固めることで草丈管理が行える上に、太陽光発電設備の余計な損害リスクも軽減できます。
とはいえ、太陽光発電の除草は素人の対応が難しく、危険性を伴う作業です。除草作業は、できることなら専門スタッフに現地調査に来てもらった上で見積もりを行っていただき、適切な除草プランを提案していただきましょう。