
太陽光パネルを設置するなら、なるべく発電効率が高くなるようにしたいよね!

そうよね!より多くの発電量を得るためには太陽光パネルを設置する方位と角度が大切だけど、地域によって違いがあるから困るわね~。

だから今回は、より効率よく太陽光パネルの発電量をUPする方法を伝授するよ!

太陽光パネルの最適な角度と、地域によって違う最適な傾斜角度とその調べ方などをご紹介するわね♪
効率よい太陽光パネルの角度
太陽光パネルの発電量を効率よくする角度や方角は、南向き傾斜度30℃です。
理想的なのは太陽光パネルが真正面から光を受けることです。
もし反対側の北側に設置すると、発電量は66%となり、半減してしまいます。さらに屋根の勾配によっても発電量が違ってきます。
太陽の高度は季節で変化し、夏は高く冬は低くなるため、太陽光パネルも太陽の高度に合わせて傾斜を作る必要があります。

じゃあ、太陽光パネルの設置角度を自動的に変えられるようなシステムがあればいいよね~。

でもね、コストがかかるから現実的ではないのよね~。
だからこそ、なるべく太陽光パネルの発電量を増やすためにも設置の向きや傾斜を最適にする必要があるわ!

そうだね!でも、地域によって太陽光パネルのベストな傾斜角度が違ってくるんだ!
地域ごとの最適設置角度

地域によって太陽光パネルの最適な設置角度が違うから、主な地域の最適角度を一覧にしてみたわ♪
地点 | 最適角 | 対応する勾配 |
---|---|---|
北海道 札幌 | 34.8度 | 7寸勾配(約34.8度) |
宮城県 仙台 | 34.5度 | 7寸勾配(約34.8度) |
東京都 八王子 | 33.0度 | 6.5寸勾配(約33度) |
愛知県 名古屋 | 32.5度 | 6寸勾配(約31度) |
大阪府 大阪 | 29.2度 | 5.5寸勾配(約28.8度) |
愛媛県 松山 | 28.5度 | 5.5寸勾配(約28.8度) |
鹿児島県 鹿児島 | 27.7度 | 5寸勾配(約26.6度) |
沖縄県 那覇 | 17.6度 | 3寸勾配(約16.7度) |
地域ごとに太陽光パネルの最適な設置傾斜が違うと言いましたが、ひとつ、例を挙げてみます。
東京の八王子市の場合、33度時に1日の日射量が多くなり発電量が最大になります。

一般的な日本の住宅屋根の角度は4寸勾配(約21.8度)、5寸勾配(約26.6度)、6寸勾配(約31度)が多いのが特徴です。
そうすると、東京でもし新築の家を建てる場合は6寸勾配がベストとなりますので、その分発電量を稼ぐことが出来ます。
雪の多い地域は勾配がきつく、矩勾配、かねこうばい、などと呼ばれる10寸勾配の屋根もあります。
そして、表を見るとお分かりいただけると思いますが、軽度が下がると太陽の南中高度が高くなるので最適な傾斜角度が低くなります。


方位によっても変化する最適な傾斜角度

さらに、太陽光パネルを設置する方位によっても最適な傾斜角度が違ってくるんだよ!

全ての人が南向きの屋根だとは限らないわよね!
真南向きで太陽光パネルを設置した場合の最適な傾斜角度がわかりましたが、他の方位の場合はどうなのでしょうか。
北向きは除外して、西向きや東向きの屋根の場合、傾斜角度は低い方がべストになります。
例えば東向きの屋根で傾斜角度がキツイ家の屋根の場合、午前中に太陽が昇っているときは太陽の角度が低いのですが、日が昇り西へ沈んでいくときには反対側になります。
そうすると、角度がきつくなるほど午後の太陽光を受けることが出来なくなりますので、東や西向きの屋根の場合は日中になるべく長く太陽の光を受けることが出来るように、太陽光パネルの傾斜角度は低い(浅い)ほうがベストとなります。

さらに地域によっても違ってくるから、自分の家の屋根に最適な傾斜がどれくらいなのか気になるよね!

そうね!それでは次の項では自分の家の屋根に最適な方位や傾斜角度を調べる方法をご紹介するわね♪
太陽光パネルの最適な設置角度の調べ方
先ほどは主な地域の最適な設置角度を表にまとめましたが、なるべく正確な情報が欲しいと思います。
都道府県でも気候が全く違いますので、より詳細な情報を地域別で調べられると便利です。

詳細な情報は、経済産業省所管の独立行政法人NEDOで調べられるよ!

NEDOでは日本国内837地点で約30年もの日射量データベースを保有し公開しているのよ!上手に活用してね♪
NEDOでは、以下のような資料をみることができますので、是非参考にしてください。
- 年間時別日射量データベース(METPV-11):国内837地点、1990~2009年の20年間の代表ねんに関する日射量データベース。毎時の方位角別、傾斜角別の日射量を表示、方位角別、傾斜角別の発電量の推定に使え、その他にも降水量や気温なども把握。
- 年間月別日射量データベース(MONSOLA-11):国内837地点、1981~2009年の29年間の平均値に関する日射量データベース。年間の各月の方位角別、傾斜角別の月(年)の平均日積算日射量を表示でき、年間、月間の発電量を推定できる。
- 全国日射量マップ:日射量データを日本地図でマップ化して表示、月別、年平均の日射量の地理的分布を把握できる。※年間月別日射量データベース(MONSOLA-11)を日本地図にマップ化したもの。

ZIPファイアるで見れるよ!
屋根の傾斜を調節できるのか?

これも気になると思うからご紹介するわね!
例えば自分の家の屋根が、10度の勾配しかない家だと太陽光パネルの傾斜を30度になるように設置できるか?気になると思います。
実は太陽光パネルはどの家でも屋根の傾斜に沿って設置するデザインになっています。
太陽光発電を扱っているメーカーは安全面や施工性などを計算して考えた専用の架台を用意しています。
屋根に太陽光発電を設置する時は、その太陽光発電専用の架台を使用するようにメーカーが指定しています。10度勾配しかない屋根に太陽光パネルを30度で設置したい場合はメーカー指定の架台を使わず施工会社が独自で架台を調達することになりますが、そうするとコストがかかるだけでなく、メーカー保証などの特典を受けられない場合もあります。
さらには屋根の外観を損ねてしまう可能性もあり、安全性にも不安が残りますのであまりオススメはできません。

太陽光パネルの最適な角度 まとめ

自分の家の屋根の角度を無視して、無理やり太陽光パネルの角度を変えてしまうのはリスクが大きいからね!

だから、大変だと思うけど、ご紹介した方法で事前にチェックすると良いのよ!
なるべく太陽光発電を導入する前に、自身で調べてそれからもっと具体的なシミュレーションを専門家にお願いすることをオススメします。
屋根の方位や角度だけでなく、周りに建物や看板、電柱など屋根が影になるようなものがなく、日当たりが良い場合は、意外と真南で設置した場合と比較して発電量に差がないかもしれません。
1つ注意したいのが、ごく一部ではありますが悪徳業者も存在します。もしかしたら水増ししたシミュレーションを提示される可能性がありますので、自分である程度調べておき、最低3社にシミュレーションしてもらいましょう!