家に太陽光発電の営業さんが来て「無料で太陽光発電のモニターをやりませんか?」って提案されたんだ!話を聞いたら、費用は一切掛からないって言うから、凄くお得でビックリしたよ♬
ちょっと待って、ひかりちゃん!まさか、そんな怪しい話に乗ったわけじゃないよね!?
えっ、怪しいの!?とりあえず、てんかに相談してからと思ったから、まだ返事をしてないよ!
よかった!太陽光発電の無料モニターには関しては、実際に詐欺のような被害に遭った人もいるんだよ!これから詳しく解説をしていくから、みんなもしっかり聞いてね!
太陽光発電のモニターは本当に無料なのか
結論からお伝えしますと、そういった話のほとんどは嘘です。
なぜなら、年々価格が下落しているとはいえ、太陽光発電設備は、とても高価な商品だからです。
例えば、一般家庭の理想的な太陽光発電設備の規模は、4.5~5kWだと言われています。
経済産業省資源エネルギー庁は、2021年の太陽光発電新規導入価格を、1kWあたり平均28万円だと発表していますので、4.5~5kWの太陽光発電を導入するには、約126~140万円の費用が必要になる計算になります。
それだけの価値のある商品を、無料で配るなんて、少々気前が良すぎるとは思いませんか?
そもそもさ、太陽光発電のモニターって何なの?
あるご家庭で実際にあった話ですが、突然やってきた営業マンは、このように述べたらしいです。
つまり、データという対価をもらう代わりに、太陽光発電設備を無償で提供するというわけです。
太陽光発電に興味を持っている方なら、思わず飛びついてしまいそうな話ですよね。
ですが、こういった話に飛びついた結果、痛い代償を支払ったケースは、いくつも報告されていますので、簡単に信用してはいけません。
では、具体的にどのような被害に遭ったのか、詳しく解説をしていきます。
太陽光発電の無料モニター商法の罠
太陽光発電の無料モニターの被害内容は、以下のとおりです。
- 工事費だけが無料
- 適正価格より高い金額で売りつけてくる
- 通常よりも高い見積もり金額を提示して目の前で割引して見せる
- 売電収入や節電効果が得られない
工事費だけが無料
太陽光発電のモニター商法の中には、実際に太陽光モジュール(太陽光パネル・ソーラーパネル)の価格を、無料にてしてくれるケースがあります。
えっ、ラッキーじゃん♬
それなら、こちらとしては得しかないよ!
ところが、実際に太陽光発電設備の設置が完了すると、数百万円単位の金額を請求されるのです。
どうして!?確かに無料って言ったよ!
確かに、太陽光モジュールの価格は無料となっています。請求額は、工事費や人件費、運搬費といった、設置に関する費用で発生していたのです。
営業マンは「太陽光モジュールは無料」という、契約者にとってプラスになる話を先に持ってきて強調することで、その他に発生する費用を、巧みに隠していたわけです。
また、逆パターンとして、設置に関する費用は無料でも、太陽光モジュールに、高額の費用が発生するケースもあります。
こういった事例を防ぐには、契約をする前に、契約書の内容を細かくチェックし、あらゆる分野で、費用が本当に発生しないか、何度も確認を取ることです。
言い方は悪いですが、騙されるほうにも落ち度はあります。タダより高いものはない、という言葉があるように、上手すぎる話には、まず疑って掛かるくらいの用心深さは持ってください。
適正価格より高い金額で売りつけてくる
ほとんどの方は、太陽光発電設備の適正価格を知りません。
悪徳業者は、そこに付け込んできます。
実際にあった例ですが、3kWの太陽光モジュールを、200万円以上の価格で売ろうとしてきた業者がいたそうです。
これは、あくまで太陽光モジュールのみの金額です。
太陽光発電が稼働するには、太陽光モジュールの他にも、パワーコンディショナー(パワコン)や、架台といった、周辺機器が必要になります。
つまり、全ての機器を揃えると、支払う総額は更に高くなります。
ちなみに、先に述べましたが、一般的に4.5~5kWの太陽光発電設備を導入するには、約126~140万円の費用が必要だと言われています。これは、周辺機器や工事費も込みの金額です。
ちょっとちょっと!
こっちが素人だと思って足元を見すぎでしょう!
こういった被害を防ぐには、自分自身で、太陽光発電の適正金額を把握することが重要です。
インターネットの見積もり機能を使えば、手軽に適正価格を知ることができます。
ぜひ、活用してみましょう。
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通常より高い見積もり金額を提示して目の前で割引して見せる
通常よりも高い見積もり金額を提示して、相手が渋ったところで、大幅に割引して見せるといった手法があります。いわゆる、パフォーマンス営業ですね。
どういうことか簡単に説明しますと、適正価格が100万円の太陽光発電設備があるとします。
悪徳業者は、見積もりの段階で、この太陽光発電設備に200万円の値をつけます。見積もりを提示された相手が、高すぎると渋ったら、特別サービスだと言って、見積もり金額から50万円を値引きするのです。
なによそれ!
結局、適正価格より高値を提示しているじゃん!
一般の方は、太陽光発電の適正価格など知りませんし、50万円という金額を気前良く値引きされたら、購買意欲が刺激され、心が揺らいでしまうものです。
よくもまあ、そこまで悪知恵が働くね!
もっと他のことに頭を使えばいいのに!
こういった詐欺を見破るには、やはり、自分自身で太陽光発電の適正価格を把握することが重要です。
見積もりを目の前にして、スマートフォンなどで、見積もりサイトにアクセスしてみるのもいいかもしれません。きっと、適正価格を知ったあなたを見て、業者は慌てふためくでしょう。
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売電収入や節電効果が得られない
太陽光発電を高値で売りつけられる事例とは異なり、今回は本当に無料で太陽光発電を設置してもらえる例です。
えっ、本当に!?それなら、今度こそ安心だね!
慌てないでください。確かに、無料で太陽光発電設備を設置してもらえますが、それで利益を得られるとは限らないのです。
どういうことかと言いますと、太陽光発電設備を設置しても、発電した電力を消費したり、売電収入を得る権利を、全て業者に持っていかれるケースがあるのです。
どういうこと!?自宅の屋根に太陽光発電を設置したら、発電した電力を使う権利は、家主のものでしょう?
ところが、そうはいかないのです。
業者の言い分はこうです。
つまり、太陽光発電設備のモニターとは、あくまで太陽光発電の発電効率を調べるための実験場であり、そこから生み出された利益は、全て太陽光発電設備を提供した業者のものだと主張しているのです。
売電収入が得られないばかりか、電気代の削減もできないなんて、そんなの都合良く家の屋根を使われただけじゃん!
そのとおりです。
しかも、太陽光発電設備を設置する際に、家の屋根には多少のダメージが加わります。場合によっては、施工不良による雨漏りのリスクも負わなければなりません。
引用:街の屋根やさん
無料で太陽光発電設備を設置してもらえる契約であっても、発電した電力を使用する権利や、雨漏り発生時の屋根の修理費など、細かい部分まで確認をしておくことが重要です。
蓄電池のモニター商法にも注意
近年、蓄電池の訪問販売によるトラブルが多発しています。
国民生活センターでは、全国の消費生活センターなどに、据置型蓄電池(家庭用蓄電池)に関する相談が、数多く寄せられていると注意喚起を促しています。
2019年度に1,000件を超え、2020年度には、1,314件にまで相談件数は上昇したそうです。
引用:環境ビジネスオンライン
また、蓄電池に関しても、無料モニター商法による被害が報告されています。
被害内容は、先に述べた太陽光発電設備と同じです。
適正価格より高値で売りつけられたり、蓄電池の本体価格は無料でも、工事費などで費用を請求されたりします。
あまりにも上手い話は、その場で決断せず、1度保留にし、自分で情報を集めたり、信頼できる人に相談をしましょう。
モニター商法営業マンの悪質な台詞集
モニター商法の営業マンは、言葉巧みに、こちらの好奇心や、購買意欲を刺激してきます。
彼らが営業で使う台詞を、以下にまとめました。ぜひ、参考にしてください。
- 無料で太陽光発電を設置できますよ
- 太陽光発電のデータを取らせれくれるモニター募集をしています
- 今だけのモニターキャンペーンです
- 予算が決まっていますので、早い者勝ちですよ
- 無料は今日までです
- この地域のこの町内限定です
- 補助金の申請は今週までなんですよ
- 支店を出したいのでサンプルを取らせてください
- 期間限定ですよ
- 私、○○(大手メーカー名)の者ですけど(実際はそのメーカーの製品を扱っているだけ)
甘い誘い文句に口説かれないよう、注意をしてください。
悪徳営業マンの口車には乗らないよ!
屋根貸し(0円ソーラー)なら無料?
ここまで、完全に無料で太陽光発電設備を設置してもらえることは、ほとんどあり得ないことだと解説をしてきましたが、お住まいの自治体や、正規の業者による屋根貸し(0円ソーラー)なら、実質無料で、太陽光発電設備を設置することができます。
今度こそ、本当に大丈夫なんだよね!?
0円ソーラーって、どんなシステムなの?
0円ソーラーとは、事業者が初期費用を全て負担することで、住宅所有者は0円で、太陽光発電設備を設置できるシステムです。
引用:神奈川県
契約期間中のメンテンナンスなどに関しても、全て事業者が負担をするので、費用や、手間は一切掛かりません。
設置してから一定期間は、売電収入を事業者に持っていかれたり、発電した電力を使用するのに、料金を払う必要があったりと、デメリットが発生しますが、設置してから事業者が定めた期間(概ね10年間)を経過すれば、太陽光発電設備と共に、全ての権利が、住宅所有者に無償譲渡されます。
引用:PR TIMES
太陽光発電設備があれば、災害時に電気を使用できますし、売電収入を得ることもあるので、メリットは十分にあります。
再生可能エネルギーの普及が急がれる中、0円ソーラー事業は、今後も拡大していくことが予測されます。
太陽光発電のモニターは本当に無料なのか まとめ
ここまで、太陽光発電のモニターは、本当に無料なのか解説をしてきました。
無料モニター商法のほとんどは嘘であり、具体的な被害内容は、以下のとおりです。
- 工事費だけが無料
- 適正価格より高い金額で売りつけてくる
- 通常よりも高い見積もり金額を提示して目の前で割引して見せる
- 売電収入や節電効果が得られない
繰り返しになりますが、タダより高いものはありません。
太陽光発電の無料モニター商法は、家庭用だけでなく、産業用の太陽光発電にも及びます。
被害に遭わないためには、上手い話には裏がある。そう思うくらいの、用心深さが必要です。