太陽光発電は再生可能エネルギーで地球にも優しいのに、やばいと言っているブログや悪質業者一覧なんかが多いよね。
太陽光発電を購入して後悔したというブログのほかに、2ちゃんねるや知恵袋への書き込みも多いわね。
太陽光発電をつけてよかったという意見はないのかな。
多くの人が報告しているように太陽光発電が本当にやばいものなのか、そう言われている理由を一緒に見ていきましょう。
太陽光発電はやばい?注意すべき事態とは
太陽光発電が「やばい」と言われるのは、過去に業者や近隣住民とのトラブルの事例が多数あるからです。
不誠実な業者に当たって売電開始できるのか不安になったり、近隣住民からクレームが入ってしまったりなどトラブルの原因は様々あります。
どのようなトラブルに注意するべきなのか、具体的に説明します。
悪質業者の被害に遭う
国民生活センターに入る太陽光発電に関するトラブルの相談で多いのは、悪質業者によるものです。
2020年度に実際にあった相談内容の内訳を、経済産業省の資源エネルギー資源庁が次のように公表しています。
相談内容 | 件数 |
---|---|
契約・解除 | 1,343件 |
販売方法 | 1,303件 |
価格・料金 | 337件 |
接客対応 | 298件 |
品質・機能、役務品質 | 206件 |
法規・基準 | 50件 |
その他(安全・衛生、表示・広告など) | 100件 |
具体的な相談内容には、以下のようなものがあります。
- 訪問販売で強引に契約させられた
- 実際の売電金額が説明された金額よりも少ない
営業担当者の説明はオーバートークかもしれないと疑いの目を持ち、少しでも不審な点があったら契約しないなど悪質業者の被害に遭わないよう注意が必要です。
近隣住民とトラブルになる
太陽光発電の設置工事後に、近隣住民の生活環境に影響が出てクレームに発展する可能性があります。環境省の「太陽光発電の環境配慮ガイドライン」では以下のようなトラブルが事例として挙げられています。
- 太陽光パネルからの反射光が眩しい
- 架台の脚が高く、地域の景観を損ねている
- 近隣に土砂が流出した
近隣住民とのトラブルが起きると、最悪の場合に設置した太陽光発電の撤去が必要になりかねません。
業者と相談しながら、地域や環境に最大限配慮した施工計画を立ててトラブルを回避するのがおすすめです。
契約した業者が倒産する
太陽光発電の販売業者や施工業者が倒産してしまった、というトラブルの事例もあります。
経済産業省が公表している中小企業の「倒産の状況」によると、2022年の1年間で6,425社が倒産しており1ヶ月平均で535社、1日に17社以上も廃業しています。
これだけの企業が倒産しているので、太陽光発電の販売業者の廃業も考えられないことではありません。
契約金を入金後に業者が倒産してほぼ戻ってこなかったという事例もあるので、担当者に購入の決断を迫られたら断るなど慎重な業者選びが重要です。
太陽光発電がやばいと言われるその他の理由
悪質業者による被害や近隣住民とのトラブルの可能性があるほかにも、太陽光発電が「やばい」「やめとけ」と言われる理由があります。
例えば機器の大量廃棄問題や、太陽光パネルに有害物質が含まれている点などです。
どのような点で太陽光発電がやばいと言われているのか、具体的に解説していきます。
大量廃棄が懸念されている
製品寿命を迎えて発電しなくなった太陽光パネルが、一度に大量廃棄される時期がくると問題視されています。
以下の表は、製品寿命を25年として環境省が算出した太陽光パネル廃棄量の見込み一覧です。
年度 | 廃棄見込み量 |
---|---|
2025年 | 9,580トン |
2030年 | 28,788トン |
2035年 | 61,000トン |
2039年 | 775,085トン |
太陽光発電は固定価格買取制度が始まった2012年から2014年頃に急速に普及しました。
当時に導入されたパネルが寿命を迎え始める2035年以降、文字どおり急激に廃棄見込み量が増えているのも太陽光発電がやばいと言われる理由の一つと言えます。
有害物質が含まれている
太陽光パネルには、有害物質と言われる鉛・銀・カドミウム・セレン・ヒ素などが含まれています。
故障した状態の太陽光パネルを撤去せずに放置したり、有害物質を取り除かずに埋め立て処理をしたりすると環境汚染に繋がりかねないと懸念されているのも太陽光発電がやばいと言われている理由です。
廃棄のコストが発生しますが、太陽光パネルは産廃業者に有料で回収を依頼すれば適切に処分されるため環境汚染を回避できます。
強制労働の疑いがある
現在日本で流通している太陽光パネルは、中国メーカーの製品が多いです。
新疆ウイグル自治区にも太陽光パネルの主要部材を作る工場があるため、強制労働によって作られているのではないかと一部で言われています。
新疆ウイグル問題は世界が注目している深刻な人権問題です。
もしも、本当に強制労働によってコストカットが実現していたとしたら、今後太陽光パネルの価格相場が上がる可能性もあると考えられます。
太陽光発電に将来性はある?
やばいと言われている理由が多すぎて、太陽光発電は購入しないほうが良いと思った方もいらっしゃるかもしれません。
確かに太陽光発電にはデメリットもありますが、初期費用が下がっていたり発電効率が向上していたりと将来性を感じられるのも事実です。
なぜ太陽光発電に将来性があると言えるのか、理由を具体的に説明していきます。
導入コストは減っている
太陽光発電の購入や設置工事にかかる費用の金額は、年々値下がりしています。新築住宅に家庭向けの太陽光発電を導入する場合、2012年には平均で43.1万円必要でしたが10年後の2021年には28万円まで下がったと経済産業省の資料で公表されています。
太陽光発電が普及してメーカーが工場で量産できるようになったことがコストカットにつながり、初期費用が下がっている理由と言えるでしょう。
発電効率が向上している
メーカーが技術開発を進めているため、太陽光パネルの発電効率も数値が上がってきています。発電効率とは、パネルが太陽のエネルギーを電力に変える割合のことです。
現状、太陽光パネルの発電効率は20%前後の製品が多いですが、2030年には40%になるという見通しが立てられています。
発電効率が上がると少ないパネル枚数でも発電量が増えて、売電収入も増やせるメリットがあるので太陽光発電には将来性があると言えます。
国が太陽光発電を推奨している
再生可能エネルギーの中でも特に太陽光発電システムの導入が推奨されている点も、太陽光発電に将来性があると言える理由の一つです。2050年のカーボンニュートラルに向けて、太陽光発電の普及が進むように政府や地方自治体で多くの補助金事業が公示されています。
2022年からの電気代高騰が今後も続く見通しですので、電気代を節約したい方は補助金が利用できる期間に太陽光発電導入を検討されることをおすすめします。
太陽光発電がやばいとはいえないが注意すべき問題はある
ここまで、太陽光発電がやばいと言われている理由や将来性の有無を解説してきました。
太陽光発電は悪質な業者による被害の可能性や近隣とのトラブルなどの問題もありますが、機器の性能は上がり導入にかかるコストも下がっています。
国や自治体からの補助金による支援もあるため、太陽光発電が普及し始めた頃と比較すると導入のハードルが低くなっています。
太陽光発電は環境に優しい電気を作り出すシステムで決して「やばい」ものではないので、電気代の節約や災害時の停電対策などのために購入を検討されてみてはいかがでしょうか。