太陽光発電を設置することで、クレームって発生するのかな?
意外と知られていないけど、太陽光発電に関するクレームはたくさんあるんだよ!
そうなんだ!どんなことでクレームを言われるのかな?
太陽光発電に関するクレームの「内容」と「解決策」をお届けするね!
太陽光発電のクレームとは
太陽光発電を設置することで、クレームが発生することがあります。
具体的なクレーム内容は、以下のとおりです。
- 反射光によるクレーム
- 雪によるクレーム
- パワーコンディショナーの稼働音によるクレーム
- 電磁波によるクレーム
- 雑草によるクレーム
- 太陽光発電設備の危険性によるクレーム
- 土壌流出によるクレーム
- 土地の境界によるクレーム
それぞれの解決策を交えながら、詳しく解説をしていきます。
反射光によるクレーム
「反射光」とは、ある方位から射し込んだ太陽光が、太陽光パネルに反射して、違う方向に流れていってしまうことです。
射し込んだ太陽光を「入射角」、反射した太陽光を「反射角」って言うんだよ!
「入射角」と「反射角」の角度は等しくなるんだよ!
引用:ソーラーサポートセンター
反射光が、近隣の住居に入り込むことにより「まぶしい」や「暑い」といったストレスを、住人に与えることで、クレームへと発展してしまいます。
解決策1 太陽光パネルの設置方位と角度に気をつける
一般的に、反射光が発生するのは、太陽光パネルを北側に設置した場合が多いと言われいます。
南側に太陽光パネルを設置した場合、入射した太陽光は「空の方向」に反射していきますが、北側に設置した場合は、入射した太陽光は、地上に向かって流れてしまうのです。
反射光が流れた先に住居があったら、家の中に光が入り込んでしまうんだよ!
発電効率の面でも、日当たりが良いとされる南側に太陽光パネルを設置したほうが、より多くの発電量を見込めるので「発電効率」と「反射光」の両面を考慮して、太陽光パネルを北側に設置するのは避けましょう。
解決策2 施工業者に事前シュミレーションを依頼する
反射光リスクは、専用のシュミレーションソフトを用いることで、予測を立てることができます。
また、反射光の流れる方向や角度も、ある程度は自由に設定することも可能なので、ぜひ活用してみましょう。
施工業者との見積もり時などに依頼できるからね!
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解決策3 近隣住人と円滑なコミュニケーションを取る
事前に、近隣住民に対して、太陽光発電を設置する旨を説明しておくと、無用なクレームトラブルを回避できるケースもあります。
その際は、反射光の危険性を細かく伝えるのではなく、万が一、迷惑を掛けたら申し訳ないというスタンスで話すほうがいいでしょう。
太陽光発電が、危険な設備だというイメージを植え付けることで、設置自体を反対されてしまうかもしれませんからね。
雪によるクレーム
雪の多い地域ですと、太陽光パネルに積もった雪が、地上に滑り落ちることにより、クレームが発生することがあります。
何で雪が落ちたくらいでクレームになるのさ!
雪は、積もって固まると、かなりの重量になります。
万が一、雪の塊が滑り落ちた先に人がいた場合、大怪我を負う可能性があるのです。
小さな子供だったら、生き埋めになってしまう危険性もあります。
子供の小さな体が雪に埋もれたら、発見するのが遅くなる危険性もあるんだよ!
また、雪が滑り落ちた先が近隣住人の敷地内であった場合、何か物を破壊してしまう可能性もあります。
そうなった場合、クレームだけでなく、損害賠償も発生してしまうので注意してください。
解決策 屋根に雪止め金具を設置する
太陽光パネルに積もった雪が、地上に落下するのを防止するには「雪止め金具」を設置するのが有効です。
雪止め金具とは、雪が一気に地上へと落下しないように設置する部品です。
雪止め金具には、以下の種類があります。
- 単品型
- ボックス型
- アングル型
お住まいの住宅の屋根が、どのタイプに適しているのか、施工業者に確認を忘れないでください。
パワーコンディショナーの稼働音によるクレーム
太陽光発電設備には「パワーコンディショナー」という機器があります。
パワーコンディショナーは、太陽光パネルが発電した「直流電力」を、家庭で使用できる「交流電力」に変換してくれるんだよ!
引用:CHANGE
パワーコンディショナーは、稼働音がする場合があり、この音がうるさいとクレームに繋がるケースがあるのです。
解決策1 パワーコンディショナーを屋内に設置する
一般住宅に設置する「家庭用」のパワーコンディショナーであれば、元々音が小さいことに加え、屋内に設置することで、音によるトラブルを防ぐことができます。
引用:オムロン
解決策2 パワーコンディショナーを防音壁で囲む
「産業用」のパワーコンディショナーは、設備が大規模であることから「家庭用」と比較すると、稼働音が大きくなってしまいます。
また、産業用は「野立て」という方法で太陽光パネルを設置するので、パワーコンディショナーも、屋外に設置しなければなりません。
「野立て」っていうのは、太陽光パネルを乗せるための架台を、屋根じゃなくて地面に設置する施工方法だよ!
屋外に設置したパワーコンディショナーの稼働音を防ぐには、防音壁でパワーコンディショナーを囲ってしまう方法があります。
引用:ブルアンドベア
上の写真のように、パワーコンディショナーを防音壁の箱に収納してしまえば、稼働音を大幅に減少することができます。
完全に稼働音をゼロにできるわけではないから、パワーコンディショナーを設置する場所はよく検討してね!
電磁波によるクレーム
太陽光発電が、電磁波を発生させるという話を、耳にしたことはありますか?
正確にお伝えしますと、太陽光発電システムの中の、パワーコンディショナーが電磁波を発生させます。
電磁波に過敏な方もいらっしゃるので、こういった方から、健康被害に関するクレームを受けてしまうケースもあります。
解決策1 パワーコンディショナーに電磁波干渉予防シートを貼る
パワーコンディショナーに「電磁波干渉予防シート」を貼ることは、有効な手段です。
電磁波干渉予防シートとは、電磁波が人体に「干渉」するのを「予防」してくれるものです。
つまり、パワーコンディショナーから発生した電磁波と、人との間に壁を作って、電磁波が干渉するのを防いでくれます。
解決策2 電磁波に関する正しい知識を伝える
電磁波に関するクレームのほとんどは、人体への悪影響を懸念したものです。
電磁波を体内に吸収すると、体調が悪くなるって聞いたよ!
発がん性や生殖機能、脳神経機能への影響もあるって聞いたことがあるよ!
発がん性リスクなどに関する事実は、科学的な根拠に基づいた立証はされていません。
つまり、根拠のない話に振り回されているだけなのです。
相手側に、電磁波に関する正しい知識を伝えることで、クレームトラブルを回避できるかもしれません。
雑草によるクレーム
「野立て」で太陽光発電設備を設置する場合、雑草に関するクレームが発生するケースがあります。
具体的には、伸びた雑草が、近隣住居の敷地内に侵入してしまったり、景観を損ねるといった内容です。
引用:フジテックスエネルギー
確かに、お世辞にも良い見た目とは言えないね!
解決策1 日頃からメンテナンスをする
基本的な対策として、日頃からマメに雑草を処理することをオススメします。
雑草トラブルは、何も近隣住人だけに被害を及ぼすものではありません。設置者も被害を被る場合があります。
それって、どんな状況なの?
雑草が伸びることで、太陽光パネルに影ができてしまうのです。
太陽光発電は、太陽光パネルが光を受けることで、電力を生み出します。
ところが、影ができている部分には太陽光が当たらず、発電ができません。
つまり、発電効率が低下しちゃうってことだよ!
発電効率の低下は、売電収入の低下を招くことから、設置者からすれば、何としても防ぎたいところでしょう。
日頃から、雑草処理を怠らなければ、クレームトラブルや、発電効率の低下とは、無縁となることができます。
解決策2 雑草が生えにくい環境を整える
住宅の庭程度なら、雑草取処理はそこまで大変な作業ではありません。
ですが、産業用の太陽光発電設備ともなれば、話は違います。
産業用は、10kW以上の対規模な発電設備のため、広い土地に設置するケースがほとんどです。
引用:ボルテック
上の写真のようなケースですと、雑草を抜くのは、非常に大変な作業と言えるでしょう。
また「雑草魂」という言葉があるように、雑草は抜いてもすぐに生えてきます。
そのため、除草剤を散布したり、地面をコンクリートで舗装するなど、そもそも雑草が生えてこなくなる環境を作ってしまえば、雑草トラブルからは解放されます。
費用は掛かってしまいますが、後々の労力を思えば、必要経費だと割り切ってしまうほうが、楽なのかもしれません。
太陽光発電設備の危険性によるクレーム
太陽光発電に関するクレームで多いのが、太陽光発電設備の危険性を訴えるケースです。
「産業用」のような、大規模な太陽光発電設備には、様々な機器の他に、ケーブル類が無数に伸びています。
こういったケーブル類に、子供が足を引っ掛けて転倒したり、場合によっては感電したり、断線トラブルが原因で出火する危険性もあります。
解決策1 フェンスや看板を設置して人が侵入できないようにする
20kW以上の太陽光発電設備を設置する場合、注意喚起を促す目的で、標識や、柵堀の設置が義務付けられています。
また、20kW未満の太陽光発電設備に関しては、基本的に標識などの設置義務はありませんが、周辺地域と共生した形で事業が行えるよう、できる限り、事業内容を提示することが望ましいとされています。
近隣住民とのトラブルを防ぐためにも、標識くらいは設置したほうがいいよね!
土壌流出によるクレーム
「野立て」で太陽光発電を設置する際、発電効率を考慮し、太陽光パネルの周辺には草木がないのが理想です。
草木が太陽光パネルに被ってしまうことで影ができちゃうからね!
ですが、草木がないということは、地面は土が剥き出しの状態ということです。
この状態で、雨水が土を侵食してしまうと、隣の敷地内に土が流れてしまうケースがあります。
引用:日経XTECH
また、傾斜のある土地に太陽光発電を設置している場合、土が流れやすい傾向にあります。
草木があると発電効率が低下しちゃうし、なければ土が流れやすくなるし、凄くジレンマだね!
解決策 土が流れないように地面を整備する
先に述べた「雑草によるクレーム」と同じように、土が流れない環境を整えてあげることが重要です。
土が剥き出しの地面を、コンクリートで舗装するのも有効ですが、周囲との景観を考慮するなら、地面に這うように生えて、なおかつ背が伸びない植物である「グラウンドカバー・プランツ」を敷き詰めるのも、非常に有効な手段です。
土地の境界によるクレーム
太陽光発電を設置する際に、土地の「境界」によるトラブルも発生します。
つまり、太陽光発電設備を設置する土地と隣接する地主が、そこも自分の土地だと主張してくるケースがあるのです。
塀や柵で土地の境界が仕切られていないと、確かに分かりにくいかも!
皆さんも、近道をしようとして通り抜けた道が私有地で、怒られた経験があるんじゃない?
解決策 確定測量を実施する
自分の土地か、相手の土地かハッキリさせるには「確定測量」を実施するのが1番です。
確定測量とは、隣接する土地の所有者に立ち会ってもらい、境界線を測量することです。
「測量」とは、機械などを使って、土地の位置関係を測定することだよ!
工事現場などで、作業着を着た人が、カメラみたいな機械を覗き込んでいる光景を見たことがある人も多いんじゃないかな?
土地の所有者の前で確定測量を実施するこで、間違いなく自分の土地であることを認めてもらえば、無用なトラブルは回避することができます。
太陽光発電のクレームと解決策まとめ
ここまで、太陽光発電に関するクレームの「内容」と「解決策」を解説してきました。
まとめると、以下のようになります。
太陽光発電のクレーム内容
- 反射光によるクレーム
- 雪によるクレーム
- パワーコンディショナーの稼働音によるクレーム
- 電磁波によるクレーム
- 雑草によるクレーム
- 太陽光発電設備の危険性によるクレーム
- 土壌流出によるクレーム
- 土地の境界によるクレーム
太陽光発電のクレームの解決策
- 太陽光パネルを設置方位と角度に気をつける
- 施工業者に事前シュミレーションを依頼する
- 近隣住人と円滑なコミュニケーションを取る
- 屋根に雪止め金具を設置する
- パワーコンディショナーを屋内に設置する
- パワーコンディショナーを防音壁で囲む
- パワーコンディショナーに電磁波干渉予防シートを貼る
- 電磁波に関する正しい知識を伝える
- 雑草は日頃からメンテナンスをする
- 雑草が生えにくい環境を整える
- フェンスや看板を設置して人が侵入できないようにする
- 土が流れないように地面を整備する
- 確定測量を実施する
太陽光発電設備に関するクレームは、皆さんが想像するよりも身近なものです。
事前に解決策を知っておくことで、クレームトラブルを回避してください。