太陽光発電の話をしてるとさ、よく「モジュール」って出てくるじゃん?あれって結局なんなの?
聞き慣れない言葉でややこしいよね。モジュールについて分かりやすく解説するね♪
太陽光発電のモジュールとは?
太陽光発電モジュールとは、太陽光を受けて電力を作り出す装置を指します。
太陽光発電システム全体では、発電した電気を適切に使えるようにするところまでを担っているのに対し、モジュールは単に太陽光を受け、それを電力に変換する部分だけの役割を担っています。
モジュールとソーラーパネルの違い
太陽光発電の用語である「モジュール」と「ソーラーパネル」は、呼び方こそ異なるものの、全く同じものを指します。
なぜ呼び方が異なるのかと言うと、日本で太陽光発電システムが普及し始めた頃、住宅用太陽光発電のパネルに「ソーラーモジュール」という言葉が使われたことが始まりです。
最近では、太陽電池メーカーが自社製品を「ソーラーパネル」ではなく「太陽電池モジュール」と呼ぶようになりましたが、いずれも同じデバイスを指しています。
- モジュール
- ソーラーモジュール
- ソーラーパネル
- 太陽光パネル
- 太陽電池パネル
- 太陽電池板
などなど様々な呼び方がありますが、いずれも同じものを指しています。
モジュールとセルの違い
セルとは、太陽光を受け取って電力を変換する基本的な単位です。セルが複数合わさることにより、モジュール(太陽光パネル)が形成されます。
そして、モジュールが複数枚合わせることによりアレイとなり、皆さんがいつも目にしている太陽光発電システムの形となります。
引用:SoRA
セルは、単純なモジュールの中に小さな単位として組み込まれています。
太陽光発電のモジュールの価格相場
太陽光発電のモジュールの価格相場は、モジュールの種類やメーカー、価格帯などによって異なりますが、およそ1枚あたり7~20万円程度となっています。
モジュールの規格や品質が高いほど価格も高くなりますが、購入数量が多いほど価格は安くなります。
しかしながら、太陽光発電設備はモジュール単位で価格を確認することはせず、基本的には発電量1kwあたりの費用で考えます。
太陽光発電のモジュールの選び方
モジュールについては、大体分かったよ!あとは選び方を教えてほしいな!
OK!モジュールを選ぶ際には、変換効率と種類で見ていくと良いよ♪
変換効率で選ぶ
高効率の太陽光発電モジュールを選択することで、より早く投資費用を回収することが可能になります。
変換効率が高いと言うことは、それだけ生み出せる電力も高いということですので、結果的に投資回収期間も早くなるということ。
そのためにも、モジュールの変換効率を必ず確認しておきましょう。
種類で選ぶ
モジュールの種類と品質にも注意を払う必要があります。
太陽光発電モジュールを使用する環境の条件は、地域によって様々。例えば雨天が多い地域であれば、雨の日や曇りの日でも優れた効率を発揮できるモジュールを選択するべきですし、沿岸地域であれば潮風に強いモジュールを選択する必要があります。
太陽光発電のモジュールは変換効率が重要
太陽光発電の変換効率とは、太陽光から発電された電力を実際に使用できる電力に変換する際の効率を指します。
変換効率は、太陽光発電システムの種類・環境条件などによって異なりますが、一般的に15~20%程度とされています。
変換効率が高ければ高いほど多くの電力を生み出せますので、投資の費用対効果も高いです。
変換効率の計算方法
モジュールの変換効率は、以下の計算式で算出できます。
変換効率=(太陽光電池モジュールの出力電力÷入射太陽光強度)×100%
太陽光電池モジュールの出力電力と入射太陽光強度は、太陽光発電所などのサイトから取得できます。また、太陽光発電所の変換効率を測定することも可能です。
モジュールとセルでは変換効率が違う
モジュールは太陽光を電力に変換する最終的な完成品で、太陽光を電力に変換する効率が高いです。
一方、セルは太陽光を電力に変換する基本的な部品で、太陽光を電力に変換する効率が低いです。
具体的な数値で見てみると、下記のとおり。
名称 | 変換効率 |
---|---|
モジュール | 15~20%程度 |
セル | 20~25%程度 |
モジュールは複数のセルを積み重ねて構成されているので変換効率が低いですが、セルは単一のセルで構成されているので変換効率が高くなっています。
太陽光発電のモジュールの種類による違い
太陽光発電のモジュールには様々な種類がありますが、それぞれの製品で異なる点は「モジュールのサイズ」「モジュールの材質」「モジュールの種類」になります。
モジュールのサイズ
太陽光発電のモジュールには、様々なサイズのモジュールがあります。小型のモジュールは、太陽光を集めるためのスペースが少ない場所でも使用できますが、大型のモジュールはより多くの太陽光を集めることができます。
モジュールの材質
太陽光発電のモジュールには、ガラス、アルミニウム、プラスチックなど、様々な材質のモジュールがあります。
ガラス製のモジュールは耐久性が高く、アルミニウム製のモジュールは耐食性が高いですが、プラスチック製のモジュールは安価なモジュールです。
材質 | 特徴 |
---|---|
ガラス | 耐久性が高い |
アルミニウム | 耐食性が高い |
プラスチック | 価格が安い |
このようにそれぞれ特徴がありますので、設置環境に合わせて適切なモジュールを選択する必要があります。
モジュールの種類
太陽光発電のモジュールには、いくつもの種類があります。
例えば代表的なものに、単結晶モジュールと多結晶モジュールがあります。単結晶モジュールはより高い効率を持つモジュールですが、多結晶モジュールは低い効率を持つモジュールです。
モジュールの種類についてはさらに豊富にあるので、次の章で詳しく見ていきましょう。
太陽光発電のモジュールの種類
太陽光発電のモジュールは主に下記の4種類があり、それぞれに異なった特徴があります。
- 結晶シリコン系単結晶パネル
- 結晶シリコン系多結晶パネル
- 非結晶シリコン
- 化合物系太陽電池
どのような違いがあるのか、ひとつずつ見ていきましょう。
結晶シリコン系単結晶パネル
結晶シリコン系単結晶パネルは、太陽光パネルとして広く使われています。その特徴として、下記のようなものがあります。
- 高い太陽電池効率を持つ
- 耐久性に優れている
- 低価格で手に入る
- 簡単な取り付けが可能
結晶シリコン系単結晶パネルは、何と言っても発電効率が高く、耐久性に優れている点が大きなメリットです。耐久性とは、耐久性能を指し、長時間にわたってパネルを使用した場合でも、パネルの性能が変化しにくいということを指します。
また、低価格で手に入るという特徴もあります。太陽電池パネルの価格は、最近では大幅に下落しているため、より安く手に入ることが可能です。
結晶シリコン系多結晶パネル
結晶シリコン系多結晶パネルは、太陽光を有効に利用するための太陽電池の主要な原材料です。
その特徴として最も大きな利点は、高い太陽光の吸収効率を持つことです。多結晶パネルは、単結晶パネルよりも高い太陽光の吸収効率を持ち、太陽光からのエネルギーを最大限に利用できます。
また、高い効率を維持しながらも長期間の耐久性にも優れています。
非結晶シリコン
非結晶シリコンは、結晶シリコンとは異なる性質を持つ材料です。
具体的なメリットは、下記のとおり。
- 熱伝導率が低いため、熱負荷を低減できる
- 導電率が低いため、耐電圧性が高い
- 耐衝撃性が高いため、衝撃に強く、耐久性が高い
- 低温でも安定した特性を発揮するため、冷却条件が厳しい場合にも使用できる
モジュールでは結晶シリコンが主力となっているため、あまり非結晶シリコンのモジュールはありません。
化合物系太陽電池
一般住宅用のモジュールではほとんと登場しませんが、大量のパネルを設置するメガソーラーなどで利用されることがあるのが、化合物系太陽電池です。
結晶型シリコンと比較して変換効率がわずかに劣るものの、製造コストを大幅に削減できるため、たくさんのパネルを利用する産業用に向いています。
モジュールを検討する前に設置場所を決めることが大切
モジュールの品質や価格、設置方法は、太陽光発電を成功させる重要な要因となります。
しかし、最も重要な要因は、モジュールを設置する場所です。
モジュールを設置する場所によって、太陽光の充分な取得が可能か大きく影響します。
太陽光の充分な取得ができる場所であれば、太陽光発電への投資は成功する可能性が高くなります。
モジュールのモデルを選ぶ前に、まずはどこに設置が可能なのか確認して、そこから初めてモジュールを本格的に選び始めると良いでしょう。