多くの家庭で太陽光パネルの普及が進んでいますが、導入を検討する際に多くの人が頭を悩ますのが「太陽光パネルの価格」です。
そこで今回は、1kWあたりの相場はどれくらいなのか?割安と判断できる金額とは、一体どのレベルなのか?ご紹介していきます。
そもそもkW単価(キロワット単価)とは?
kW単価とは、検討している太陽光発電が割安かどうかを簡単に判断できる指標です。
営業スタッフに「お得ですよ」と言われても、本当に得なのかどうか素人には判断が難しいですよね。
そんなときに、このkW単価が役立ちます。
kW単価の計算式
計算式は、以下のとおり。
※設置費用総額とは、パワーコンディショナー、工事代、モジュール、蓄電池、ケーブル、架台、その他機器、諸経費など、すべて含めた金額を指します
kW単価は低いほどお得
kW単価が低ければ低いほど、少ない投資金額で高い発電効果を得られるということなので、kW単価は低いほどお得になります。
kW単価 | 投資金額に対しての発電量 (=リターン) |
---|---|
高い | 少ない |
低い | 多い |
太陽光パネル価格1kWの相場&推移
経済産業省の資料によると2022年度における、太陽光発電の1kWあたりの価格相場は、約27.5万円/kWです。
設置容量 | 設置費用 | 1kWあたりの価格 |
---|---|---|
5.00kW | 137.5万円 | 27.5万円/kW |
そのため、kW単価が27.5万円以下であればkW単価が安いと判断できます。
メーカー別の1kW単価
1kW単価は、メーカーによって大幅に違いがあります。
製品により、太陽光発電設備の価格や、メンテナンス料金が初期費用に一部組み込まれているなど、セット内容が異なるため、差が出るのは当然です。
そのため、以下のデータは、あくまで一例のケースとして想定ください。
メーカー | 型番 | 出力 | 発電効率 | 1kW単価 |
---|---|---|---|---|
ソーラーフロンティア | SF185-S | 185W | 15.10% | 203,500円 |
京セラ | KJ270P-5ETCG(Rooflex) | 270W | 18.60% | 260,700円 |
東芝 | SPR-X21-265 | 265W | 21.30% | 269,500円 |
長州産業 | CS-N233SJ01 | 233W | 18.20% | 379,500円 |
パナソニック | HIT250αplus | 250W | 19.50% | 246,510円 |
ハンファQセルズ | Q.PEAK-G4.1 305 | 305W | 18.30% | 228,910円 |
シャープ | NQ-256AF | 256W | 19.60% | 341,000円 |
サンテック | STP250S-20/Wdb | 250W | 15.40% | 341,000円 |
三菱電機 | PV-MA2500N | 250W | 17.60% | 272,800円 |
ハンファソーラーワン | SF160-24-1M200L-W | 200W | 15.70% | 300,300円 |
カナディアンソーラー | CS6V-250MS | 250W | 18.50% | 202,400円 |
トリナソーラー | TSM-205DC80.08 | 205W | 16.00% | 264,000円 |
設置工事に足場が必要だったり、別途部材が必要な屋根だった場合は、1kW単価が大幅に変動する可能性もあります。
1kW単価の売電単価推移
技術の向上により、ソーラーパネルの発電量が増加していることもあり、1kW単価は、年々低くなっています。
しかし、kW単価が低くなるとの同時に売電単価も安くなっていることに注意ください。
引用:エコ発電本舗
太陽光発電システムの売電単価の推移を見ると、その単価は年々低下していることが特徴として見受けられます。
2024年現在、1kWあたりの価格は、設置する太陽電池の種類や品質、耐久性によっても大きく左右されますが、一般的な住まいでの設置を考える場合、数年前と比較して明らかに安価となっています。
FIT(固定価格買取制度)の単価も下落傾向にあるため、10年先・20年先を見据えたや収支計画が重要なポイントになっています。
投資回収期間を短くするには、初期費用を抑えることが大切です。
多くの販売店で無料見積りが行われていますので、必ず相見積もりを取った上で比較検討を行いましょう。この手間を惜しんだだけで、百万円以上損をするケースも決して珍しくありません。
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一般家庭の平均4.5kWの価格相場
2024年度における太陽光発電の4.5kWあたりの価格相場は、約100~180万円/4.5kWです。
日本の一般的な家は約30~40坪になり、太陽光発電を導入すると平均で4.5kWと言われています。
正確に言うと、住宅用の太陽光発電の全国的な平均積載量は4.4~4.5kWです。
1kWあたりの単価を安くする方法
太陽光発電パネルは設置する枚数が多いほど、1kW単価は安くなります。逆に言うと、設置枚数が少ないほど高くなる傾向があるのです。
自宅の屋根に太陽光発電を設置するなら、なるべくたくさん設置したほうが1kWあたりの単価は安くなるということです。
導入メーカーや屋根の形状でも価格は大きく変わる
一般的に、住宅に使用する標準サイズの太陽光発電パネルの出力は、170~260Wになります。
色々な屋根の大きさや形に対応し有効活用できるように、各メーカーでは小型のパネルも用意してあります。
導入する太陽光発電パネルのメーカーや設置する屋根の大きさ・形状などにより、太陽光発電の導入価格は大きく上下することは理解しておきましょう。
一般家庭に必要な太陽光パネルの枚数・屋根面積
標準サイズの太陽光発電パネルで簡単に計算すると、4kW台の場合必要なパネルの枚数は16~29枚、面積では20~36㎡ほどになります。
太陽光発電4.5kWで売電収入は得られるのか?
一般家庭で多く導入される4.5kWの太陽光発電システムで、本当に売電収入は得られるのでしょうか?
具体的なデータとともに内容を見ていきましょう。
一般的な4人家族なら発電電力だけで充分賄える
- 家族の人数
- 使用家電
- ライフスタイル
などで消費する電気量が異なりますが、4.5kWの太陽光発電システムがあれば、平均的な4人家族なら電力の自給自足、さらには売電による収入も期待できます。
太陽光発電で得た電力だけで生活することも充分に視野に入るでしょう。
4.5kWで生活電力が足りて売電にもつなげられるワケ
1kWあたり、約1000kWH~1200kWHが日本の平均年間発電量となります。
厳密に言うと、地域ごとに発電量に違いがあります。4.5kWを例にすると、平均的な地域で年間に約5,322kWH、1日平均にすると約14.5kWHが目安となります。
1世帯4人家族の場合、1日に使用する電気の量は13~18.5kWHになり、そうなると4.5kWの太陽光発電パネルの発電量はおよそ平均値(=住宅用太陽光発電で得た電力だけで生活できる)と言えます。
あくまで一般的な平均値での計算ではありますが、導入費用やライフスタイルの工夫次第で現実度の高いデータだと言えるでしょう。
電力が不足する場合は、駐車場を有効活用したソーラーカーポートを追加して、より多くの電力を確保する選択肢もあります。
kWあたりの価格以外にも注意が必要
業者によっては、コスト削減のためにメーカーが指定する材料ではないものを使用して施工したり、正しい施工を行わないことで太陽光パネルが落下したりする事例も多々あります。
明らかに安すぎる業者には要注意
1kWあたりの単価が安いに越したことはありませんが、安すぎる場合・保証内容が曖昧な場合には注意が必要です。
素人施工業者によるトラブル事例
無資格工事の結果、台風によるパネル落下事故が発生した事例。
出典:Big Street
いくら安くても、後でトラブルが引き起こされては安物買いの銭失いになってしまいます。
値段ばかりに気を取られ、長期的に見て損をしないように注意しましょう。
太陽光発電の失敗を防ぐには相見積もりが何より大切
こうした失敗をしないためにも、太陽光発電を導入する際の見積もりは1社だけでなく、複数社に見積もりを出す相見積もりを依頼しましょう。
見積もりの内訳などを比較することで矛盾点が浮かび上がり、悪意のある業者を避けられますし、設置する場合の相場も分かり、業者選びで失敗するトラブルも回避できます。
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ソーラーパネルの設置でkW単価が出てくる理由
どうして太陽光発電システムを導入する際に、「kW単価」という考え方をされるのか?
kW単価を用いることで比較検討が行いやすいから
それは、パネルのkW数が発電量のおおよその目安になるからです。
発電量が多いほど電気代を削減できたり、売電収入が増えますので「kW単価」が安いということはそれだけお得になります。
お得に導入したいなら補助金の確認も必須
お得に導入するには、自治体による補助金も対象ではないか忘れずに確認しましょ
メリットが豊富な太陽光発電専用のローンが用意されているケースなどもあるので、ローン制度も要確認です。
太陽光パネルは価格高騰気味
2023年は特に太陽光パネルの販売価格が高騰していることが業界から報告されています。
これは国内外の市場でのシリコン価格の上昇や、為替による日本円の価値の低下が主要な要因であると調査結果が示しています。
高性能な家庭用蓄電池との併用も一般的になりつつあるので、これからの太陽光発電の導入は少々気合がいる金額になる可能性が高いと言えるでしょう。
とはいえ、長期的に見て収支計算が行いやすく、環境や家庭にも優しい太陽光発電は人気が極めて高く、正しい施工業者選びさえ間違えなければ、後悔しない選択となるでしょう。
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