日本製品って海外でも評価が高いけど、ソーラーパネルも国産のほうがいいのかな?
太陽光発電市場は、日本製と海外製がしのぎを削っているから、一概にそうとは言えないんじゃないかな!
でも、海外製のソーラーパネルって、日本製とどう違うのかな?意識したことないからよく分からないよ!
日本製と海外製のソーラーパネルの違いや、それぞれの特徴をお届けしていくね!
日本製と海外製はどちらが良いか
結論からお伝えすると、国内での販売実績で選ぶなら日本製、コストパフォーマンスを重視するのなら海外製をオススメします。
- 販売実績 → 日本製
- コストパフォーマンス → 海外製
それぞれに一長一短があり、その特徴を理解したうえで、自分にあったソーラーパネルを選ぶことが重要です。
では、詳しく解説していきます。
日本製ソーラーパネルの特徴
日本製の強みは、何といっても、国内に特化した商品開発が行えることです。
日本製のソーラーパネルは、以下のような特徴があります。
- 国内での販売実績が豊富
- アフターケアが充実している
- 品質が良い
- 発電効率が良い
- 性能が高い
まさに、安心の国産って感じだね♬
多くのメリットを上げましたが、その反面では、海外製に比べて価格が高いというデメリットもあります。
国内販売での実績が豊富
日本で最初の太陽光発電は、1966年に、長崎県に設置されました。
引用:ソーラーパートナーズ
以来、国内メーカーは、日本各地の気候や、日照時間、住宅事情などを研究し、最も効率的に発電できるシステム作りに、経験と技術を注ぎ込んできました。
そのかいあってか、1997年の太陽光発電導入件数は、1万件以下ですが、20年後の2017年には、237万件を超えています。
2014年には、新築の注文住宅のうち、4割に太陽光発電が設置されました。
国内シェア拡大の背景には、2012年から始まった固定価格買取制度(FIT)による影響もあるんだよ!
もちろん、国内シェアの全てが、国内メーカーという訳ではありませんが、シャープやパナソニックを始め、名立たる大企業が、太陽光発電事業でシェアを伸ばしてきました。
こういった歴史から、日本製のソーラーパネルには、確かな信頼に紐づけされた、確固たる販売実績があるのです。
アフターサポートが手厚い
日本製メーカーの拠点は、当然の如く、国内に配置されているケースが多いです。
そのため、故障やメンテナンスを含め、あらゆるトラブルに、迅速に対応してくれます。
日本人特有のきめ細かいサービス内容も魅力的であり、中には、発電量が事前のシュミレーションを下回った場合、パネルの枚数や、システム容量を無料で調整してくれるという、破格のサービスを打ち出しているところもあります。
至れ尽くせりって感じだよね♬
太陽光発電の導入には、高額な初期費用が発生することから、設置後の心配をせずに済むというのは、大きなメリットでしょう。
海外製ソーラーパネルの特徴
かつて、太陽光発電事業の世界シェアは、日本が牽引してきました。
先頭を走っていたのはシャープで、世界トップシェアの地位を築き上げた時代もありました。
しかし、時代は変わり、現在の太陽光発電の世界シェアを占めるのは、ほとんどが海外メーカーです。
日本国内でも、同じことが言えます。
現在、日本の太陽光発電市場は、国内メーカーと海外メーカーがしのぎを削っており、ある調査では、2018年時点の国内販売シェアの比率が、国内メーカーが54%、海外メーカーが46%であると発表されています。
ほぼ互角じゃないの!
何でこんなに拮抗しているか分かるかな?
背景には、2012年から始まった固定価格買取制度(FIT)により、海外メーカーが、こぞって日本の太陽光発電市場に参入したからだと言われていますが、実際に消費者を惹きつけたのは、海外製品特有の、価格の安さが大きく影響しています。
コストパフォーマンスが優れている
海外製のソーラーパネルは、日本製と比較すると、コストパフォーマンスが優れています。
国内メーカーの製品より、価格が2~3割も安いと言われているのですから、驚きですよね。
そのため、一般家庭の「住居用」はもちろんですが、発電システム容量が10kWを超す「産業用」の大規模な発電所を設置する場合は、ソーラーパネルを海外製のものにすると、初期費用を圧倒的に安く抑えることが可能です。
設置するソーラーパネルの枚数が多ければ多いほど、海外製のほうが安く済むんだね!
また、以前は、価格に品質が追いついていないと、懸念されていた海外製ですが、保証制度や品質に関しても、国内メーカーのレベルに迫っています。
今後、価格と品質の両面で、海外製のソーラーパネルが注目度を増していくことが予想されます。
海外製は保証期間が長い
製品の保証期間が長いのも、海外製の大きな特徴です。
太陽光パネルの保証期間は、国内メーカーが一般的に10年間であるのに対し、海外メーカーは20年~25年と非常に長いです。
なかには、30年保証を打ち出しているメーカーまで存在します。
設置する側からすれば、保証期間が長いのは、非常に魅力的です。
「住居用」と「産業用」に限らず、多くの設置者は、FITによって買取価格が高値のうちに、導入コストが回収できるよう返済プランを立てます。
同時に、FI終了後に、ソーラーパネルの保証期間が終わるケースも多いです。
せっかく返済を終え、今後の発電を自分の利益にできる環境が整っても、肝心のソーラーパネルが故障しては、何の意味もありません。
保証期間も終わっているので、修理や交換といった処置に掛かる費用は、全て実費となってしまいます。
それなら、保証期間の長い海外メーカーのほうが安心だね!
なんていっても、最長で30年だからね!怖いもの無しだよ♬
ところが、保証期間の長さを全て鵜呑みにしてしまうのは、非常にリスクの高いことです。
なぜなら、海外メーカーの多くは、太陽光発電事業を専業としているからです。
専業メーカーの保証期間を鵜呑みにするのは危険
長期的な保証期間に魅力を感じるのは、当然のことです。
ですが、保証期間=メーカーの存続、という図式を、忘れずに頭に入れておいてください。
いくら保証期間が長くても、メーカーが倒産しては意味がありません。
世界的な再生可能エネルギーの普及もあり、太陽光発電事業は、飽和状態と言えます。
現に、国内シェアでも大きな比率を占めていた、ドイツのQセルズは、一時期は、世界シェア第一位に君臨していたのにも関わらず、2012年に倒産し、韓国資本のハンファグループに統合されました。
同様に、日本でも馴染みの深い、中国サンテックパワーにおいても、2013年に倒産しています。
こういった背景には、太陽光発電専業という、特化した分野だからこその脆弱さが、見え隠れしています。
例えば、日本でも名高い大企業であるシャープは、太陽光発電事業で一定数のシェアを誇りながら、その他の事業でも成功を収めていますよね。
テレビとか携帯とかは、特に有名だよね!
パナソニックや、東芝にも同じことが言えます。
他分野で収益を確保しているので、万が一、太陽光発電で失敗をしたとしても、経営的なダメージは受けますが、倒産するような事態には陥らないでしょう。
また、海外メーカーの多くは、国内に拠点を持っていないので、トラブルが発生した際に、どの程度迅速な対応がとれるのか、疑問が残ります。
中国メーカーの躍進
近年、中国メーカーが、太陽光発電事業の世界シェアを席巻しているのをご存じですか?
かつて、日本メーカーが太陽光発電の世界市場を牽引していたことは、先に述べました。
その後、世界市場は目まぐるしい変化を起こします。
日本が世界の先頭をひた走っている間、最初に頭角を現したのはドイツでした。
2001年、ドイツが太陽光発電システムの普及促進のため、FITを導入しました。
住宅用太陽光発電の固定買取期間が20年と日本より長く、その結果、太陽光発電の導入は目覚ましく普及しました。
2003年には、ドイツメーカーが太陽電池生産量と導入量で日本を追い抜き、2008年には、ドイツ以外の海外メーカーも、こぞって太陽光発電事業に乗り出しました。
その影響で、素材であるシリコンの品薄や、価格の高騰が起こったんだよ!
1つの分野でブームが起きると、それに関わるものが手に入りにくくなるのは、今も昔も変わらないんだね!
そして、現在の世界シェアを占めているのは、中国です。
世界的な太陽光ブームで、太陽電池モジュールの供給量と、太陽電池セル製造が拡大しているなか、シェアの上位を中国メーカーが占めているという驚きの事態になっています。
では、なぜそのような展開となったのでしょうか。
それには、品質不良という、かつての悪いイメージから脱却することに成功した、中国メーカーの努力が関わってきます。
高品質の中国製
- 安いばかりですぐに壊れる
- 性能が悪い
- 日本製品のパクリ
「中国製」と聞いたとき、このようなイメージを思い浮かべる人は多いでしょう。
実際、電気機器だけでなく、様々な分野において、中国製は、小さくない問題を起こしてきました。
ポケモンのキャラクターを無断使用した事例
引用:笑えルー
では、中国製のソーラーパネルと聞いたとき、皆さんはどのようなイメージを持ちますか?
- 「やっぱり、すぐに壊れそう」
- 「発電効率が悪そう」
- 「アフターサービスが悪そう」
従来どおりであれば、恐らく、このようなイメージが多いと思います。
ですが、太陽光発電という分野においては、このイメージは当てはまりません。
太陽光発電専門サイト「PV-Tech」によると、太陽光発電事業の世界シェアランキングは、1位と2位を中国メーカーが占めています。
これは「価格」に「品質」が追いついていることを意味しています。
国民性とでも言いましょうか、日本人と外国人消費者の感性には、いささかズレがあります。
日本人は、多少価格が高くても品質の高い商品を求めるのに対し、外国人は、品質が悪くても安いものを求めます。
そこには「壊れたら買い替えればいい」という大胆な思考が存在します。
日本人には、あまり馴染みのない考え方だよね!
そのような思考を持つ諸外国で、中国製ソーラーパネルが普及するのは、道理にかなっていますが、品質を重視する日本市場であっても、中国メーカーの勢いが増している事実から、中国の技術力の進歩が垣間見えます。
加えて、中国メーカーも、長期的な保証期間を打ち出しています。
日本市場での販売に力を入れている中国メーカーは、、日本国内に自社工場や、支社を建てることにより、安定した生産体制と、迅速なアフターサービスを行える環境を整えました。
値段が安く、品質とアフターサービスの問題をクリアした中国製ソーラーパネルは、消費者にとって、選択肢の上位にあると言えるでしょう。
日本メーカーも、中国に負けないように頑張ってほしいね!
競合相手が多ければ、それだけ価格競争やサービスの充実に繋がるから、消費者にとっては喜ばしいことだね!
日本製と海外製のソーラーパネルまとめ
ここまで、日本製と海外製の違いや特徴を解説してきました。
まとめると、以下のようになります。
- 実績で選ぶなら日本製
- コストパフォーマンスで選ぶなら海外製
- 中国製は、実績とコストパフォーマンスを合わせ持っている
世界的な太陽光ブームにより、設置者には、様々な選択肢が与えられました。
それぞれの特性をリサーチし、自分に合ったソーラーパネルを選んでください。