太陽光発電って、夜間でも発電できるのかな?
太陽が沈んだ後でも発電できるのかどうか、見ていこう♪
太陽光発電は夜間も発電できる?
太陽光発電は、夜間に発電することはできません。
厳密に言えば、月光のエネルギーによって少量なら発電することはできます。
しかしながら、冷蔵庫、洗濯機、テレビなどの一般家電を稼働するためには月光だけではパワー不足です。
夜間に電力を発電できない理由
安定した電力を使うためには、パワーコンディショナー(パワコン)を起動する必要があります。
月光エネルギーの発電量は、単三乾電池より少ないと言われています。この程度では、夜間にパワコンを起動することができません。
パワコンを稼働させるためには、「十分な光エネルギーがある環境=太陽光が降り注ぐ時間帯=日中」ということになります。
暗闇でも電力を生み出す太陽熱発電
海外では、大学の研究者らを中心に、太陽熱発電や夜間太陽光発電の技術開発が進められています。
また、日本国内においても、2017年に初めて夜間売電型太陽光発電システムが稼働しています。
今後、暗闇でも電力を生み出す太陽光発電の実用化が進めば、きっと、私たちの暮らしはより豊かになるでしょう。
安定した電力供給と電気代の節約に期待したいところです。
電力を最も利用する時間帯
「一般家庭」と「企業」では、電力消費量が多い時間帯が違うことをご存じですか?
一般家庭は夜の時間帯、企業は昼過ぎにピークを迎えます。
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
一般家庭が最も電力を利用する時間帯
総務省統計局によると、一般家庭における電力使用量のピークは19時~20時頃となっています。
一般的な一日の流れとしては、起床時間(7時前後)を境に消費電力量は増え、昼間の時間帯は少し減少傾向にあります。
昼過ぎから17時頃までは安定していますが、夕方の時間帯(18時~20時頃)になると一気に電力消費量のピークを迎えます。
この時間帯は、家庭で夕食・だんらんの時間と想定され、照明、冷暖房機器、テレビ、パソコンなどの家電を多く利用していることが伺えます。
その後、就寝時間(23時頃)にかけて減少します。
もちろん世帯人数や居住面積、ライフスタイルによって、電力使用量の傾向は異なります。例えば共働きであっても在宅ワークが増加した昨今においては、昼間の電気使用量も増加傾向にあるようです。
さらに日本には四季があるので、年間を通して電力消費量は変化します。
空調をあまり使わなくて済む季節(春・秋)に比べ、夏・冬の電気使用量は増加します。
企業も含めた国全体で最も電力を利用する時間帯
日本国内の「企業」の電力消費時間帯のピークは、14時~15時前後となっています。
オフィス、店舗、事業所、工場などは、日中に稼働することが多いためです。
さらに一年を通して見ると、夏・冬の稼働率は上がります。特に、注目すべきは夏です。温暖化現象により、毎年、真夏の猛暑は社会問題となっています。
厚生労働省の人口動態統計『年齢(5歳階級)別にみた熱中症による死亡数の年次数位(平成7年~令和2年)』によると、熱中症で亡くなる人が右肩上がりで増加しています。
統計を取り始めた1995年から2000年前半と比べると、熱中症で亡くなる人は近年では4~5倍も増加しているのです。
熱中症予防対策として適切な冷房使用が推奨されていることから、企業を含めた国全体において、昼間の電力稼働率は今後も上がり続けることが予想されます。
蓄電池を導入すれば夜も昼も電気代が安くなる
環境にも財布にもやさしいアイテムといえば、蓄電池です。
蓄電池は、バッテリーや充電器のように電気を蓄えておく装置です。
太陽光発電システムで発電した電力を蓄電したり、電力会社から購入した電気を蓄電することができます。
太陽光発電(ソーラーパネル)と蓄電池と併用すれば、電気代の節約につながります。
また、蓄電池は、台風や大地震などの自然災害が起きた際の停電時にも使えます。
乳幼児・高齢者・障害をお持ちの方と一緒にお住まいのご家庭では、ライフラインの確保の一つとして、蓄電池を設置しておくと安心につながるでしょう。
昼に発電した電力を蓄電して夜に使用する
昼間と夜間で電気料金に差があることをご存じでしょうか?
国全体でみると、電気需要が一番多い時間帯は正午~15時頃です。
一般家庭では、日中不在で消費量の少ない時間帯でもあります。そして、電気代が高く設定されている時間帯でもあります。
一方、昼間に使い切れなかった電気が余るため、夜間は電気が余って価格が安くなります。消費者目線からすると、昼間に蓄電した電力を使うことで、電力会社から購入する電気量を減らすことができるというわけです。
さらに昼間に蓄電した電気を自宅で夜間に使ったり、余った電力は電力会社に夜間売電することも可能です。
電気料金が安い夜に電気を購入して蓄電池に蓄える
電力消費量の多い昼間は価格が高く設定されていますが、その一方で、夜間は電気料金が安く設定されています。
そこで覚えておきたいことが深夜電力の活用です。
価格の安い深夜電力を購入し蓄電しておくことで、電気代が節約できるというわけです。
蓄電池の仕組み
引用:GODA
電力会社によって異なりますが、だいたい夜23時から朝7時の幅で価格が安く設定されています。
日中不在にしていることが多いご家庭や蓄電池を導入されているご家庭では、メリットが多いプランとしておすすめです。
ただし、日中の価格が少し高めに設定されているので、育児や在宅ワークなどで日中家にいる時間が長いご家庭は要注意!かえって電気料金が高くなることがあるからです。
深夜料金プランに加入する前に、ご自身やご家族の生活リズム(電気を使う時間帯)を把握しておくことが大切です。
太陽光発電を上手に使うには夜に意識を向けることが大切
電気代を昼も夜も安くする方法や、太陽光発電を使った活用法について見てきました。
太陽光発電や蓄電池は、太陽の恵みから電気を作りだすものです。
初期費用がかかりますが、長期的な目線でみるとメリットが多いことが分かりました。
まとめると、「太陽光発電と蓄電池の併用=節約×防災対策×環境保護」ということ。
そして、太陽光発電を上手に使うためには、電気料金の安い夜間電力プランを活用することです。
今後は再生可能エネルギーの可能性によって、私たちの生活はより豊かになっていくでしょう。
物価も光熱費も高騰し続ける今の世の中で、どのように心豊かに生きていくか、今後も考え続けていきたいと思います。
皆さんにとって、節約術を考えるヒントにしていただけたら嬉しいです。